XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

OAM  (オン エア- ミーティング)

モールス符号で簡潔に情報交換

 

 A1クラブでは毎週土曜日の朝、お空の上でのミーティングを行っている。いろいろなやり方があるのだが、キー局が各局からの呼びかけを受けてチェックインをすることが多い。クラブのOAM部会でキー局担当者が選任され、その局からミーティングの概要がメーリングリストで公示される。そして当日、そのキー局が「CQ A1C OAM」の電波を出すと、全国のクラブ員がキー局に対して呼びかけをするのだ。
 キー局は毎回異なることが多いので、担当者によって北海道から沖縄まで各地から電波が出ることになる。その日の伝播コンディションにも左右されるので、チェックインできるかどうかも運次第なところがありスリリングで面白い。時には全く電波が届かず、キー局が出ているはずの周波数をワッチし続けても聞こえてこないこともある。

 先日のOAMは沖縄県那覇市の局がキー局であった。開催時刻になり事前に示されていた7MHzの周波数をワッチする。ノイズだけで信号は聞こえてこない。呼びかけているはずの全国の局の信号もほとんど聞こえない。運用状況についてはA1クラブサイトのチャットルームで見られることが多いので覗いてみる。運用は順調に進んでいるようで、そろそろ7MHzは終了して次の10MHzに移っていくようだ。10MHzでのワッチを続ける。しかし、聞こえてくる信号はまばらだ。キー局の信号らしきものはあるようだが内容は判読できない。14MHzに移る。ここではキー局の信号が確認できた。大きくなったり小さくなったりQSBという不安定な伝播状況である。九州の局がキー局を呼んでいるのが聞こえる。関東や東北の局がキー局と交信しているようだが、それはキー局の交信内容からわかるので、関東や東北の局の信号は入感していない。電離層は近くのエリアはスキップされ、遠距離に届く状況のようだ。不安定に聞こえてくるキー局の信号に対して、自分のコールサインを送ることを繰り返す。キー局を呼ぶ信号はほとんど聞こえてこないが、キー局がさまざまな地方の局と交信していることはわかる。キー局の信号は波のように浮き沈みしながら聞こえ方が変化している。信号が徐々に大きくなってきたところで、こちらの信号もキー局に強く届いてくれることを願って送信する。コールバックはなかなかない。キー局の動向を見ながらコールサインを送るこよを繰り返す。すると、「JA1?」という コールバックがあった。こちらのコールサインを2回繰り返す。「JA1X?」という返信が来た。更にコールサインを2度送る。やっとこちらのコールサインを取ってくれたようだ。粘った甲斐があってレポートを交換してチェックインができた。
 その後、18MHz、21MHz、24MHz、28MHzと周波数を変えてOAMが続けられたようだが私のところではキー局の信号を確認することができなかった。

 伝播状況は無常である。移り変わるコンディションの中、キー局を追いかけることで自局から見た伝播の状況が分かってくる。土曜日の朝、普段では感じられない宇宙の営み、電離層などの自然状況を覗いてみるのも一興である。