XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

部品チェッカー

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components Tester

 製作をしていると部品の素性を調べたい場面に頻繁に出会う。ダイオードの極性であったり、トランジスタやFETのピン接であったり、また、抵抗やキャパシタの値であったり。データーシートや部品に書かれている数値を見ればよいのだが、いちいち資料を探すのは面倒だし、老眼になってきて細かな数字やカラーバーが見にくくなっている。簡単にこれらをチェックをするツールがあると便利である。実は私もPEAKのDCAや中華製のモジュールのものを活用しているのだが、今回、それと同じような機能のものがArduinoで作れるというのを見つけた。
 YouTubeでみつけた製作を紹介する映像である。ハンダ付けや穴あけなどの同じようなシーンが長々と続くものだったが、できあがったものには興味を惹かれた。
 Easy Techさんの映像で、コメント欄にはホームページを開設していることが記されていた。それによると、元々は ”AVR Transistortester ”として Karl-Heinz Kubbelerさんが開発したAVRベースのものをArduinoに移植したもののようである。

 Easy Tech さんのサイトには製作に必要な部品や回路、スケッチが掲示されている。製作させてもらおうと思い、そのスケッチをコピペしてIDEに載せてみた。しかし、引っかかってしまいコンパイルできなかった。ライブラリーが影響しているのかなど悩んだのだが、ふと、Easy Techさんのサイトを見直していた時、スケッチが表示される窓の下にダウンロードできるURLが書かれていることに気づいた。そこからスケッチをダウンロードしてそのスケッチをIDEに載せてみると、うまくコンパイルすることができた。画面からのコピペでは文字化けが出ていたようだ。
 Easy Techさんのオリジナルのものでは、電源関係に18650のリチウム電池が使われ、それに充電するためのモジュールや、9Vに昇圧するためのモジュールが使われ複雑になっている。ここは006Pの積層電池に代えて、回路を簡略化することにした。製作記事
 組あがって電源を入れてみるがLCDの表示が出ない。I2Cでの接続なので、そのアドレスが影響しているのだろうと推理し、確認する。オリジナルのスケッチは0x27と書かれていた。I2CアダプタのアドレスをArduinoのアドレス確認スケッチを使って調べてみると、案の定 0x3F であった。アドレスが違っていたのだ。スケッチを書き直してあらためてコンパイル、書き込みをすると表示が出て動作を始めた。動作には多少時間が掛かるが様々なデバイスの情報がLCDに表示される。なかなかの機能である。

 Arduino nanoとわずかな部品でこのような機能が実現できることは驚きである。この素晴らしいプログラムを公開してくれた方々に感謝。