XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

LEDバー電圧計

忘れていた昔の作品

 またまた片付けネタである。納戸の中には昔作ったものが放り込まれている。少しずつ片付けているのだがなかなか進まない。その最中に、写真のようなものを見つけた。自分で作ったものなのだがよく覚えていない。LEDが6個ついていて電源用のコードが出ている。動作させてみればと電源に繋いだ。LEDが点灯。電圧を変えるとLEDの点灯する数が変わる。押しボタンを押すと、LEDがモールス符号で数字を表示する。

 いろいろ思い出しながら、10数年前のこのブログの記事を見つけた。LEDバーで表示する電圧計であった。記憶は消えてしまうものだ。こうして物が出てきたことでその時のことが思い出せる。懐かしい気持ちで電圧計を動作させて悦に入る。テスターと比較してもほぼ正確な電圧で動作している。ケースの中を見ると12F683 という小指のツメ位の小さなPICが使われている。8ピンのマイコンだが、それで6個のLEDを駆動している。だんだん思い出してきた。少ないピンのマイコンで出来るだけたくさんのLEDを駆動しようと試行錯誤を楽しんでいた時の作品だった。製作記事
 最近ではPICを使った工作はほとんどしていない。Arduinoという使い勝手の良いものが手に入ったので専らArduinoを使うようになってしまった。これは結構大きなプログラムでも収めることができる上に、さまざまなライブラリーが利用できるので複雑な動作を簡単にできるので便利なのだ。この電圧計のような動作ならほんのわずかなプログラムを書くことで同じ動作を実現できる。さらにもっと複雑な動作をさせることも出来ろだろう。否、この程度の動作ならメインプログラムの一部として収めてしまうような機能である。

 10数年前はまだRapsberryPiが出始めたころだろうか。自分でプログラムを書くにはさまざまな手筈が必要だった。部品を寄せ集めて回路を考え機能させていたことから、プログラムによって機能させることに流れが変わってきた時代である。小さなマイコン(マイクロコントローラー)を使うと簡単な回路でさまざまな動作をさせることができることに嬉々としていた。この作品は2つのLEDを逆方向に並列接続し、電流の向きをPICで制御することで個々に点灯させることを楽しんでいたのだ。高速で点滅させることで眼の残像によってあたかも常に点灯しているように見えることを利用している。PICの8本のピンのうち電源とGND、入力専用のピン以外の残りの5本のピンをLED制御に使い、8つのLEDを任意に点灯させていた。
 
 技術の進歩はどんどん進んでいる。新しいものに置き換えられていくのだが、こうして昔自分で作ったものに再会すると「まだまだ使えるじゃないか」という心の声も聞こえてくる。・・・・・・ これだから納戸の片付けが進まないのだ。