XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

コンテスト その2

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QRPでもコンテストなら交信できる

 このところコンテストづいている。6mアンドダウンというコンテストがあった。名前のように6mバンドの50MHzよりも波長の短いバンドでのコンテストである。
 50MHzバンドはその昔、入門バンドであった。バンドの幅が4MHzと広く、波長が6mという手ごろな長さであるので、アンテナの工作にも、さまざまな実験にも手ごろなバンドだったのだ。電波の種類も多様でAM、SSB、FMそしてCWとそれぞれの周波数で住み分けていた。特にアンテナ工作は手ごろな長さで扱えるので、いろいろな種類のアンテナが実験されていた。
 私もアマチュア無線を始めたころ、HFは未知の世界で近づきがたく、50MHzで運用することが多かった。スクエアロー、ヘンテナ、ダイポール、HB9CV、ヘリカルホイップなど自作を楽しんでものである。
 
 さて、最近はHFでの運用が主で、VHFやUHFにはほとんど出る機会がなかった。今回のコンテストで困ったのはアンテナである。急遽、用意しなければならない。まず50MHzは手持ちの伸縮ホイップアンテナを2本組み合わせてダイポールアンテナとした。本棚に沿わせて設置した。144MHzは当初、15cmほどのヘリカルホイップで運用していたが、如何せん飛ばない。そこで64:1のトランスを噛ませたロングワイヤーを試してみたが、飛んでくれない。なかなか調整ができないので、試しに50MHzのダイポールを繋いでみたところ、そこそこ電波が飛んでくれた。とりあえず、これを使うこととする。430MHzは以前、FMで使っていたコーリニアアンテナがベランダに取り付けたままになっていたのでこれを使うことにした。しかし、今使っているリグのアンテナ接栓はBNCである。変換プラグを使わなくてはならない。いくつかの変換プラグを組み合わせてどうにか接続した。損失が大きくなっているようだが仕方がない。
 急ごしらえの設備でのコンテスト参加となった。モードは電信である。普段、ほとんどシグナルを聞くことのないV/UHFのバンドも、この時ばかりは賑やかである。数ワットのQRPでも相手にしてもらえる。バンドの中を一通り呼びまわって、新しい局が見当たらなくなると次のバンドに移る。そんな運用で半日を楽しんだ。局所的に突発的に発生する、極度に電子密度の濃い電離層、スポラディックE層(Eスポ)が出たようで、50MHzでは九州の複数の局とコンテストナンバーの交換をした。また、HFではあまり繋がることのなかった近隣の局とも交信することができた。
 コンテストは得点を競うのが主体なのだが、イベントとして楽しめるのもよいものである。ウィズコロナで外出自粛をしている中ではあるが、工夫をしながら生活を楽しんでいる。