XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

MLAの給電

小ループ給電とトロイドコアによる給電

 マグネチィック・ループ・アンテナ(MLA)の給電方法にはいろいろなやり方がある。多く使われているのは小ループを本体である大きなループに沿わせて結合させるものだ。直径が本体の1/4から1/5ほどの小ループが使われている。
 また、私がよく使っているのはトロイドコアによって結合させる方法である。トロイドコアにリンク用の巻き線をし、それを大きなループに通して給電する。そのほか本体のループの離れた異なる部分に同軸ケーブルの芯線側と編組側を接続する、
 いわゆるガンママッチングと言われる方法もある。どれもSWRが低くなるように調整して電力をアンテナに送り込む工夫である。
 トロイドコアによる給電では工作は容易なのだが、課題もある。一般に本体のループに使われる導体の太さが大きいほど利得があると言われる。しかしトロイドコアを通すためには太い導体は使えない。私の場合はワイヤーを使うことが多いので小さなコアでも間に合っているが、そのためアンテナとしての利得を望むことはできない。また、トロイドコアの巻き数によって周波数よるSWRの下がり方が異なる。MLAは本体のループは同じでもキャパシタの調整でいくつものバンドで使うことができるのだが、給電に使うトロイドコアの巻き数を変えなければSWRを下げられないのだ。高いバンド用の巻き数と低いバンド用の巻き数を異なるものにしなければならない。
 ガンママッチングの場合、SWRを下げるためには芯線側と編組側の接続する間隔が周波数によって大きく異なる。そのため複数のバンドに適合する給電点を定めることが難しい。
 その点、小ループを沿わせる形の給電では、周波数によるSWRの変化は少ないようだ。同じ大きさの本体ループで小さなループから給電するとバンドが低いほどSWRが高くなるようだが実用上使える範囲と言えそうだ。

 210cm長のアルミ線を本体ループにした小ループ給電MLAの実験をした。キャパシタは260pFのポリバリコンである。小ループは50cmほどの銅線をで作った。測定すると7MHzではSWRが2ほどになってしまうが、それよりも上のバンドでは十分使えるSWRの値になった。28MHzバンドまで使えそうである。結合を密にし、本体ループと小ループが同一平面上になるよう配置するとSWRが下がった。
 この実験をするとき、本体ループのアルミ線にトロイドコアの給電回路を取り付けたまま小ループ給電を試みたのだが、案の定、整合点が見いだせずMLAとして機能しなかった。トロイドコア給電と小ループ給電の本体共用は無理のようだ。

 本体ループの導体の径が太いほど利得があると言われる。3mmΦのアルミ線を用いたMLAでは利得が良くないことを承知の上で、簡単コンパクトなアンテナで遊んでいる。トロイドコアを使った給電の方が収納など扱いに便利なのだが、小ループでの給電のメリットもあるので場面に応じて使い分けていきたいと思う。