
電信の愛好家のグループA1 Clubで1200回を記念するOAMが行われた。クラブは海外も含めて5000局近くのメンバーを擁し、会費もないとても緩い結びつきで活動している。その活動の中でもこのミーティングは初期の頃からかクラブ員の交流として連綿と続いていものだ。毎週土曜日の朝に開催され、キー局を中心に各局がチェックインする形式で行われることが多い。それがもう1200回を迎える。これを記念して先日0,1,2,3,4,5,7,9エリアの12のキー局が一斉にオンエアーするイベントが行われた。
事前にキー局からどのようなスケジュールで運用が行われるかがアナウンスされていた。当日は早朝からイベントが始まった。私も3.5MHz帯から聞き始めたのだが伝播状況は芳しくなくこのバンドでのチェックインはできなかった。7MHzに移るとそこはまったく異なった景色で、ずらりと繁盛店が軒を連ねている状況だった。たくさんの局がキー局に呼びかけている。キー局の送信が終わるとその周波数付近がワァーンという状況だった。それに混じって私も呼びかけをするがなかなかコールバックはもらえない。そのうち、キー局がQRP指定をしてくれた。ここぞとばかりに呼びかけるが他のQRP局との交信になっている。めげずに呼びかけを続けやっとコールバックがもらえた。最初のチェックインである。他のキー局の様子を見に行くとどこも大賑わいである。キー局の信号はしっかり受信できていて会員のマナーの良さで整然とした交信が続いている。呼びかけを受け取ってもらえるのはやはり電波の強い局、符号のわかりやすい局、そしてタイミングなのであろう。聞こえていてもチェックインできない状況が続いた。時間切れになって店じまいをするキー局も出てくる。頑張ったのだが4局との交信に終わった。12のキー局が出ているはずだったが見つけられない局もあった。
バンドを替えてみる。10MHz帯は幾分呼びかけている局数が少ないようだ。2W程度のQRPでトラップEFHWというシンプルなアンテナからの電波では貧弱すぎるのだろうが、タイミングさえ良ければこちらの呼びかけを受けてもらえるはずだ。他の局の呼びかけに隙間ができたところを狙ってコールする。4局にチェックインすることができた。
高い周波数も覗いてみたが、伝播コンディションは良くないようだ。このイベントだけでなく信号がまったく聞こえてこない。24MHzで近隣のキー局の信号を見つけ交信することができただけである。U/VHFも覗いたが、全国に散らばるキー局は私の設備では受信することができなかった。
電信を愛好する仲間がこれだけ参加するお空のイベントは久しぶりである。皆さんの交信マナーがとても良いので気持ちの良い運用ができた。電波はさまざまな自然条件で思いもよらない伝播をすることがある。その不確実性と偶然を楽しむのがアマチュア無線である。こうしたイベントで交信の機会が得られるのは有り難いことである。