XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

これだけで交信できる?

f:id:shig55:20200820075400j:plain

Go Bagの中身、これだけで交信できる?

 

 以前のブログでGo Bagのことを書いた。必要な機材を一つにまとめて運用するスタイルである。いかに最小限の装備にするかが大事なので、アンテナのマッチングについては受信ノイズを最大に調整するということで、機材には含めていなかった。しかし、実際に運用しているとMLAでははっきりと整合点が探れるが、ロングワイヤーなどではどこが整合点なのか解りづらいことがあった。相手の信号は聞こえているが、こちらからのシグナルは相手に届いていないようで、なかなか応答をもらえない。QRPでの運用なので微弱な電波なのだが、さらにアンテナから効率よく放射されないのだ。
 QRPだからこそ、整合をしっかりとる必要がある。アナライザーを使えば、グラフ表示されるのものもあるので、調整が容易にできる。しかし、アナライザーを装備に加えるのは嵩張りすぎる。もっとコンパクトなものが必要である。
 整合の状況を見るのにはリグ側から見て、アンテナのインピーダンスが50Ωになっているかを見るブリッジ回路を使う方法と、アンテナへの進行波と反射波の様子を見るSWR計を用いる方法がある。
 ブリッジ回路の場合、リグとアンテナの間に挿入したままでの運用は損失が大きくなる。SWR計の方が損失が小さいようだ。運用していてアンテナ系にトラブルが起きてSWRが急に上がってしまうような場合でも警報装置として役に立つ。簡易的なSWR計をコンパクトに製作して装備に加えることにする。
 出来上がったSWR計は親指の先ほどの大きさで、収納したアンテナ線の間に割り込ませればバッグの中に入れることができる大きさである。実際にアンテナの整合をやってみた。受信ノイズが一番大きくなるところにチューナーを調整し、送信機から電波を出す。この電波を出さなければならないところが他局への迷惑になる恐れがあるのでデメリットである。その周波数を誰も使っていないことを確認し、短時間で調整を行う。チューナーのダイヤルを回して赤のLEDが最小輝度になるところを見つける。最初は赤と緑のLEDが点灯している状態だが調整をしていくと赤が消え、緑が明るく点灯するところが見つかる。
 受信ノイズの最大点を探しての調整よりも数段容易に調整ができるようになった。最小限の装備での運用を目指しているが、この計測器は必要だと思う。もう少し収納スペースに余裕があれば赤のLEDをデジケータに変更したSWR計が使いやすいかもしれない。
 写真はGoBagの中身を示したものだが、写真の左上がすべてを収納したGoBagとアンテナポール、その下がチューナーの後ろ側で、各バンドでの整合するダイヤルの位置をメモしている。右側がSWR計である。
 これだけで交信ができるとは必ずしも言えない。なぜなら、HFでの交信は電離層などによる伝播条件に大きく左右されるものだからである。コンディションに恵まれれば、こんな小さな装備でも交信を楽しむことができる。