XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

ドップラーセンサーライト

市販のセンサーを活用して

 RCWL-0516というドップラーセンサーを大手通販サイトで見つけた。100円ほどの安価なモジュールなのだが、なかなかしっかりした機能を搭載しているようだ。このモジュールは常に電波を発していてその反射波を監視している。動くものがあるとドップラー効果で波形が乱れることを感知するセンサーである。電波なのでケースに入れても電波を通す素材のケースなら開口部を設ける必要がない。本来はその出力をマイコンなどで処理をして使うもののようだが、単純にライトのon/offに使ってみる。この出力はonになった後2~3秒でoffに戻るのでちょっとしたセンサーライトとして機能しそうだ。

 使う部品はLEDとトランジスタ1個、そしてケースとして単3電池4本用のケース、単3乾電池3本、そしてこのRCWL-0516モジュールだけである。LEDは白色のものでも点灯させることができるが、黄色のものの方が明るく点灯するようだ。LEDは2個を並列にして使った。単3件電池4本用のケースを電池3本で使うように改造する。1つの端子を取り去り、+の端子を移動するだけである。取り去った1本分のスペースにモジュール等を組み込んだ。モジュールとトランジスタ、LEDは空中配線で大丈夫だった。
 電池ケースにLEDが顔を出す穴を開けるのがちょっと面倒だが、この穴を利用して回路とモジュールを固定する感じで組み上げた。作業時間は30分も掛からない。

 センサーモジュールの仕様では探知範囲が7mあると言うが、周りの状況に影響されるので数mというところが実用的だろう。アンテナ面を探知したい方向に向けておけば、ものが動くことで反応し、LEDが点灯する。そして2~3秒後に消灯する。明かりというよりも警報的な意味合いになる。このモジュールにはCDSを取り付けるパッドが設けられていて、ここにCDSを取り付けると暗くなったときだけ動作させることができる。今回は開口部を設けないケーシングというということで周囲の明るさに関係なく動作する仕様になっている。

 センサーライトというと赤外線を感知して動作するものが多いが、このドップラーセンサーは生き物が発する赤外線でなくとも物が動くことで反応する。つまり風などで物が動いても反応する。従って使う状況によっては頻繁に点灯することもあるわけである。それを考慮して赤外線式のものとの使い分けが必要である。
 モジュールに簡単な回路を組み込んだだけだがその動作を確認できた。実験としての装置だが、これでも室内などではちょっとした案内灯として設置するという使い道がありそうである。部屋に置いているが、暗い部屋に入るとLEDが点灯し、暗いながらも部屋の状況がわかる。地震発生時などで不意に停電が起きたとき、物や人が動けば自動点灯するのでパニックにならないよう助けになるのではと考えている。
 単三乾電池4本のケースに組み込み、簡単に作れる安価なセンサーライトである。