XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

公園の鳥たち

アオサギとオオタカ

 青空が広がり、日差しが暖かい小春日和の日が続いている。空気が乾燥していて喉の調子が優れないのだが、こんな日は外に出たくなるものである。
 練馬区のホームページに「練馬区の緑被率は、25.4%となっており、区の敷地の4分の1強がみどりに覆われているということになります。しかし、緑被率は減少傾向にあり、主な減少の要因は、農地や樹林地の減少にあります。「農地以外のみどり」の減少もひとつの要因として挙げられます。」と記載され、様々な緑化対策が練られている。
 区の中心部にある都立光が丘公園は、元の成増飛行場であり、戦後米軍家族の住居となったグラントハイツの跡地である。計画的に公園に整備され、今では木々に囲まれた憩いの場になっている。その中にバードサンクチュアリという施設がある。周りを林に囲まれた池で、普段は閉鎖されているが、休日だけ野鳥観察施設が開放される。様々な野鳥たちがここに集まり、その姿を観察舎から備え付けのスコープで見ることができる。ここには解説をしてくれるスタッフもいて、「今日はこの鳥が見られますよ」と教えてくれる。
 日曜日、散歩がてらに鳥見に行ってきた。この日の収穫はオオタカである。普段は清掃工場の高い煙突の先に留まって獲物をねらっているオオタカが、この日は池の畔の木に留まっていたのだ。距離はだいぶあったが、スコープを通してしっかりとその姿を見ることができた。ゆったりとした姿だったが、鋭い目をしている。だいぶ長い間、この枝にとどまっていて多くの人達がその姿を見ることができたようである。
 たくさん見られたのはアオサギである。池の中で餌をついばんでいたり、木の上で羽の手入れをしていたり、アシの生えている岸辺をゆっくり歩いている姿が見られた。この鳥は様々な姿がおもしろい。首を伸ばしている姿は美しいが、首を引っ込めてしまうと全く別の姿になってしまう。風に吹かれて頭の後ろの羽が広がると別の顔に見えてくる。
 もう一つの常連も見ることができた。カワセミである。オレンジ色のおなかと光をまとったような青緑色の背中、細長いくちばし、いつも同じ枝に留まって餌をねらっていることが多い。餌を見つけると一直線に水に飛び込み餌をくわえて出てくる。何度も餌を枝にたたきつけてから飲み込む動作も野性味を感じさせる。
 池の周りの木々の中からは、いろいろな鳴き声が聞こえてくる。じっと見ていてもなかなかその姿を見つけ出すのは難しい。動いた瞬間にその姿を目で追いかけ、スコープの視野に収めないと見られないのだ。モズやアオジコゲラなどが見られる。
 ここは公園の中の施設であるが、野鳥たちだけの住処を作ってやることで、こんなに自然とふれ合うことのできるところになっている。
大きな自然災害に痛めつけられているこの頃だが、こうした生き物とのふれあいを楽しめるのも自然である。のんびり小鳥たちの声を聞いているのもいいものである。