XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

ちえものづくり展

shig552007-02-26

月が半月を越えて太っちょになり(月齢8.8)天頂近くにある。宵の明星は地平線近くにある。だいぶ角度が広がってきた。今日の日の出は6時16分。日の入りも5時半を過ぎるようになった。今日のように快晴で空がきれいだと星の瞬きも早く始まる。オリオンの三つ星やシリウスが西の空が茜色を残しているうちに光り出していた。

千駄ヶ谷の明治公園の脇の道を上っていくと日本青年館があり、神宮球場の前に出る。さらに進むと青山方面に道が曲がり秩父宮ラグビー場の方へと続く。その神宮球場ラグビー場の中程に機械産業記念館(TEPIA)がある。
ここは財団法人 機械産業記念事業財団 が運営している施設で1階が展示スペースになっていて、いろいろな企画展が行われるところである。「ちえものづくり展」が行われているというので行ってみた。
会場に入ってまず目につくのがカイトプレーンである。ハングライダーのような機体にプロペラを付けた形態で、なるほど見た目にももっともというものである。パラセールやモーターパラセールを見慣れているので、ハングライダーに後ろ向きの送風機を付ければ飛ぶだろうなというものだ。リモートコントロールで写真撮影等に使われるようだ。今話題になっている無人ヘリコプターと同じような用途なのだろう。安定性はこちらの方が良さそうだが操縦性はどうなのだろう。
たくさんの展示があるのだがその中でとても興味深いものがあった。バイメタルのような形状だが熱ではなく電圧を付加することで形状が変わる素材である。花びらのように組み合わされたその素材が電圧をかけることで花は開くようにつぼみの状態から徐々に開いていく。動力源としてモーターとか空気圧とかを考えてしまうのだが、その素材自身が変形し動いている。二次元の動きだけではなく三次元の動きをしているものもある。くねくねと動く様子には釘付けになってしまった。素材の動きであるので、何かを動かすと言うまでには至っていないようだが、手のひらの形をしたものが電圧のかけようでグーになったりパーになったりしている。表示としては十分に機能する状態である。高分子素材とのことだがこれがどのように発展進化するのか楽しみな素材である。極小機械のマニュピュレーターとしてならすぐにでも使えそうな素材である。
その脇には人工筋肉という介護機器に内蔵するという空気圧を使った駆動装置が展示されていたが、同じような動きをするのに大仰なからくりのあるものと素材そのものだけという二つのものが並んでいる展示がおもしろい。
カプセル型の内視鏡の実物展示も興味深かった。薬のカプセルほどの大きさの内視鏡カメラで身体の内部をリアルタイムに写して写真を電送する仕組みだそうだ。これなら喉から入れる苦しみを逃れることが出来そうだ。
ものづくりという視点から携帯電話や自動車の生産の工夫も展示されていて、時間の経つのを忘れてしまう所だった。見学料無料で係の方がいろいろ説明してくれるのもありがたい。