XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

アクセントライト

100均ソーラーアクセントライト

寒波が南下していて日本海側を中心に各地で大雪が降っている。積雪が日に日に多くなり雪崩や交通の剪断などの被害も出ている。被災地では仮設住宅などの雪下ろしに難渋しているという。最近の自然は太陽の活発化による磁気嵐などもあり、さまざまところで荒々しい姿を見せている。人間の時間尺度から言えば稀であるはずのことが立て続けである。自然体系の中で大きな変化が起こり始めているのかもしれないが、穏やかに推移してくれることを祈らずにいられない。

 散歩の途中で100円ショップに立ち寄ったとき、おもしろいものを見つけた。アクセントライトである。以前、スーパーでも398円という破格値の付いた同様なものを見かけたことがあったが、とうとう100円ショップにも出てきたのだ。
 スーパーで売られていたものは単三型の蓄電池を備え、光電池で充電した電圧をインバータで昇圧してLEDを光らせていた。CDSを使って明るさを検知し、暗くなると点灯する仕組みであった。よくも400円を切る値段でこれだけのものを作れると感心したものである。
 それと同様なものを100円ショップで見つけたのである。どのようなものか興味をそそられた。分解してみるとたいへんシンプルな構成である。小さな光電池、蓄電池はボタン電池型のもの、そして基板には4本足のデバイスと抵抗1本だけである。動作を停止するための2接点スライドスイッチまで付いている。野外での使用を考えているようで雨が入らないようなケースに収められている。
 価格的に光電池や蓄電池、LED、スイッチなど個別に購入したならこの値段の数倍は必要である。まして制御回路が入っている4本足のデバイスを開発製造しているのだ。
 回路を解析し、動作を探ってみたのだがよくわからない。蓄電池の電圧が1.2V程度であるからこの電圧ではLEDは点灯しない。DCレンジのテスターでLEDの両足間の電圧を計ってみると1.2V程度である。しかし光電池部分を暗くすると点灯している。オシロでLEDの足に触れてみると発振していることが確認できた。4本足のデバイスインバーターとして昇圧していることは確かなようである。
 LEDを交換してみる。緑や青のLEDでも点灯させることは出来た。マルチカラーといわれるRGBが順次点灯する回路が組み込まれたLEDをつなぐと、色の変化はなくGBだけの点灯になっている。出力電圧は安定したものではなくインバーターからの影響を受けているようである。

 このアクセントライトは小さな蓄電池なので暗くなってから3〜4時間の点灯になるが、それでもアクセントライトとしての役割を果たしている。4本足のデバイスの詳細は不明なのだが、LEDを駆動できるだけの昇圧機能と光電池の状況からLEDへの出力を制御する機能を持っていることは確認できた。通常、このような素子は基板上に樹脂でマウントされていることが多いのだが、この製品では半田付けを取り外せる状況である。デバイスとして別の装置の中に組み込むこともできそうだ。
 低価格化の競争が激化しているのだが、どうしてこのような製品を作ることができるのか、Made in China 恐るべしである。

XRQ技研関連記事