XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

都営地下鉄大江戸線

shig552006-05-18

練馬区の光が丘から都庁前駅を通り清澄白河上野御徒町を6の字に巡る路線が大江戸線である。他の路線と違いミニ車両が使われている。両側の座席に人が座りその前にそれぞれ人が立つと、もう人が通り抜けることが出来ない狭さである。
車両の混み具合を見てみると、出入り口付近はぎゅうぎゅう詰めの混雑で車両の中程は座席に座っているだけで、立っている人はまばらな状況が多い。出入り口付近で座席に前に人が立ってしまうとそこで人の動きはせき止められ、中に入っていけないのだ。もし中に入ってしまうと自分の降りる駅になっても人を押しのけ押しのけしなければ降りることが出来ない。仕方なく出入り口付近でぎゅうぎゅう詰めに我慢しているのだ。
この地下鉄が作られるとき、将来の利用予測と建設費用を勘案して、ミニにすれば経費が安いという理由で決められたという。開業当初の利用者は予想の通り少なかったが、山手線の内側を巡り、青山や六本木、新宿や両国、ベイサイドへの入り口大門など東京のおもしろそうなところを巡る路線として利用者も増えてきた。また、新宿方面から西武池袋線への連絡路線としても機能しているので、朝夕の通勤通学時間帯は大変な混雑になっている。
すいている時間帯はミニ車両でも十分なのだが、混みあて来たとき車内を移動することの出来ない狭さのミニ車両はとても腹立たしい。吊革につかまっている背中合わせの人の間を押し開いて動かなければならない状況はつらいものがある。車内を動くために何度声をかけ、謝らなくてはならないことか。「すみません」「通してください」と言わなければならない車両規格は遊園地の観覧用ならともかく通勤に使う路線では避けるべきである。
地上の路線と異なり、地下深度の深いところに建設された路線なので、トンネルを改修するには莫大な費用がかかることになる。改修は難しいと思うが、この使いにくさは是非将来の路線建設に教訓としてもらいたい。何人乗せられるかというキャパシティの問題だけで得なく、居住性としての人の動き、乗り降りのし易さも十分に検討する必要がある。