XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

雪の日雑感

公園の雪遊び

45年ぶりの大雪。都心部で27cmの積雪があったという。土曜日の未明から降り始め、朝にはうっすらと白い化粧をしていた。ときどき弱まることもあったが、細かな雪が風に舞いながら一日中降り続いた。だんだんに車の通行が減り、その日の夕方には車の数が極端に減っていた。道路に積もった雪も増えたのでどの車も車間距離を空け、慎重に動いている。夜が更けるにつれてチェーンを巻いた車が増え、ドシドシという振動を振りまきながら進む大型車も出てきた。
 雪は土曜日の夜半には上がったようで、東京に出ていた大雪警報は23:29に解除された。今回の雪は大陸からの寒気団が南下してきているところに、日本列島の太平洋側を沿うように低気圧が進んだことによる降雪のようである。気圧配置が大雪をもたらしたこれまでの状況とよく似ていたため、気象庁は早期に警戒を呼びかけていた。
日曜日の朝、普段締めることのない雨戸を開けると、明るい光が部屋の中に飛び込んできた。快晴。降雪によって大気中の塵も取り除かれたのだろう、きれいな青空が広がっていた。雪はふんわりと積もっている。気温が低く細かな雪だったせいなのだろう。一面の銀世界である。
 先ずやるべきことは雪かきだ。玄関から門までをあらかじめ用意しておいたスコップで除雪する。結構な厚さがあるが、重たさは感じない。とりあえず庭の端に雪の山をつくる。やっと門扉が開けられるようになり、道路に出てみると歩道の雪かきが所々ですでに始まっていた。歩道には人々の歩いた足跡が続いている。横断歩道のところには車道から押し出された雪の轍が高くできている。柔らかい雪を踏みしめながら歩くのも趣深いものだが、これからのことを考えると、そうも言っていられない。細い一本の道を作っていく。家の周りの歩道にそのような道が作られ、次第にそれが繋がり太くなっていく。災害時の自助・共助そのままである。一人一人が動き出すことで徐々に街の機能が回復していく。
 近くの公園に行ってみた。広場では子どもたちが雪と戯れている。ズボンはすでにびっしょりだが気にしていないようだ。雪の玉を投げ合ったり雪だるま作りや雪ウサギを作っている。雪の滑り台を作っているグループもある。雪の量が十分あるので雪遊びも存分にできるようだ。
 木々に積もっている雪も結構な量だ。大きな固まりは少ないが、風に舞って落ちてくる雪が冷たい。しかし、青空を背景に光を浴びながら舞う雪はきれいだ。
 丸一日雪が降りつついたことで気づいたことがある。お空のアクティビティーが上がったことだ。土曜日の朝、無線機の電源を入れるとたくさんのシグナルが飛び込んできた。バンドいっぱいに交信が行われているので、いつも行われるオンエアミーティングも周波数の確保ができなかったようだ。やっとキー局を見つけて交信をする。伝播の状態は余りよいとは言えず変化が激しい。それでも、西日本から関東にかけて雪のために外出することができず、電波を出している局が多いのだろう。常置場所からの運用がほとんどである。アクティビティーが上がるとこれほどまでに賑やかになるのかと実感する。
 天気が良く、気温も上がった日曜日。道ばたに雪が片づけられていたのだが、夕方から気温が下がった。月曜日の朝、溶けた水が氷になっていた。歩道に黒々と氷の膜を作っている。水の通路を考慮して雪の置き場所を考えなくてはならないのだと気づく。
 たまに降る雪にはいろいろと気づかされることが多いものである。