XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

PCクラッシュ顛末記

光が丘公園の銀杏も色づきました。

 東京ではこの季節とは思えない暖かな日が続いていたが、このところコートが欲しいような寒さになってきた。紅葉は山を下り、街の中も木々が色鮮やかになってきている。被災地からの映像では雪まじりの様子が見られ寒さが日々増してきているようだ。冬の節電キャンペーンが始まり、また厳しい季節になってきている。

 先日、娘からパソコンが持ち込まれた。「昨日まで動いていたのに、今朝は画面が動かなくなっている」とのこと。PCトラブルの持ち込みである。
 立ち上げてみるとBIOSまでで止まっている。HDDの故障だろうと見立てて、リカバリーすればどうにかなるだろうとHDDの交換を考えた。そこでリカバリー媒体を探したのだが見つからない。取扱説明書を読んでみると、「HDDにリカバリー領域が設けられているので、利用者が別媒体に作成すること」と書かれていた。娘はリカバリーDVDを作っていなかったのだ。さらにOSはWindows7とのこと。私のPCはまだXPで事足りているのでソフト自体が手元にない状態になってしまった。
 近くのPC専門店に修理に持ち込んだ。故障の原因が1週間ほど前にPCを落として筐体の角にくぼみを作るほどの衝撃を与えたことと思われるので、保証対象外と判断したからである。簡易見積もりをしてもらうと、HDD交換とリカバリーで数万円、データの修復は診断は数千円だが、データを取り出すには成功報酬で数万円とのことだった。
 HDD交換なら自分でも出来ると考え、データ修復の診断だけを受けることにした。数日後、PC専門店から電話があり「HDDが動かないので対応できない」との返答がある。娘に話をすると「大事なデータなので出来れば取り出せないか?」とのこと。再度、店に相談すると、専門業者を紹介された。店の話によるとHDDは機密性が保たれているので、ふたを開けるのもクリーンルームで真空状態の中で作業しなければならないので料金が高いという。料金表を見て驚いた。数十万から数百万という成功報酬が記されている。これでは娘に払える金額ではない。データはあきらめるしかない。
 娘の仕事にはPCが不可欠とのことで、私が修理する時間も待てないと言う。そこで、あらたなPCを購入することになる。必要なスペックで、手頃な値段のものを探して手に入れた。結構な出費である。
 さて、HDDの壊れたPCの処遇である。眠らせておくのももったいないので、サブ機として復活させたい。HDDはネットで手に入れた。しかしOSがなければ立ち上がってくれない。仕方なくOSも購入することになる。OSをインストールすると見慣れた画面が出てきたが、なにかおかしい。このPC独自のドライブが必要なようである。幸いメーカーのサイトからダウンロードできることがわかり、長時間かけてインストールすると正常に動作するようになった。ただしアプリはまた入れなければならないので空っぽである。

 OSやアプリは物を買うと言うよりも使用権を買うという気持ちが大きい。今回HDDが壊れてしまったのだが、それに伴い大事なデータを失った。またこれまで使っていたOSやアプリも新たに購入しなければならなかった。アプリのメーカーによってはシリアル番号によってネットから再度インストールが可能なところもあるが、このような対応はまれである。HDDの中にあるのに使えず、再度購入する。何かすっきりしない気分である。