XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

レスキューツール

shig552009-06-30

六月最終日。今月は何かと忙しくとうとう最終日になってしまった。
今年の梅雨は陽性のようで、大粒の雨がどっと降ってきたり、真夏のような陽射しになったり、梅雨という語感とは異なった天候になっている。しとしとと紫陽花に降るしっとりとした雨はどこかに行ってしまったようだ。
アフリカ大陸の最高峰、キリマンジェロの頂に大昔からある根雪が後10年もしないうちに消えてしまうという。温暖化が進んでいるせいだとのことだ。海水面の上昇、大気の不安定、豪雨と干ばつの局在化。地球全体のエネルギーバランスが崩れ、さまざまなところで異変が起きている。
明日から富士山は山開きの予定だが、八合目から上はまだ登山は解禁にならないそうだ。氷がまだ残っていて一般の登山者(軽装備の夏山登山者)には無理だと管理者が判断したのだという。その下の部分の下山道もまだ通れる状態ではなく、しばらくは上りの道を使って相互通行になるそうだ。一見、温暖化とは逆の現象が富士山で起きているが、よくよく調べてみると、気候変動の局在化として説明できる現象なのかも知れない。

注文しておいたレスキューツールが届いた。Victorinoxの製品である。国内の正規代理店経由では官公庁の職員にしか販売しないとのことだが、海外では一般に販売されているようだ。個人輸入をした販売店経由なら誰でも手に入れることができる。また、そのほうが値段も安いようだ。このツールの特徴は、車に閉じこめられたときの脱出工具がまとめられていることだ。ウインドーブレーカーは自動車の合わせガラスを破るように、一カ所に集中して力がかかる突起を持っている。一部に穴が開けばそこからノコギリを差し込んで穴を広げる仕組みだとのこと。特殊なギザギザの付いた細身のノコギリが付いている。また、シートベルトをしたまま閉じこめられた場合のベルトカッターも付いている。メインブレードは片手でも開けるように丸穴の取っかかりが付いていて、波刃とともにロープなどの切断にも役立ちそうである。通常、このメインブレードの活躍する場面が多いと考えられ、一度開けばブレードが固定され、不用意に刃が閉じてしまうことを防止する仕組みになっている。+−のドライバーや栓抜きやキリ、ピンセットや爪楊枝までセットになっている。チャンピオン等に比べて全体が大振りに作られていて、厚めの手袋をしていても使用できるよう工夫されている。破壊し、切断する機能に重点が置かれたレスキューツールである。
これを使う機会には遭遇したくないし、日常生活の中でもあまり使い勝手のよいものではないと思うが、身近に置いていて安心できる保険的品物である。