XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

振動センサー

振動センサー・ライト

このところニュースで「この冬一番の・・・」というフレーズをよく聞く。今日は小寒。太陽の黄経が285度になる。そして下弦の月である。
先日の四分儀座の流星雨極大(3日)には、是非、流れ星を見たいと意気込んでいたのだが寒さにめげてしまい見ることができなかった。この時期、凛と引き締まった大気で天体観測には適しているのだが、寒さとの戦いである。

振動センサーという部品が手に入った。構造はケースの中に小さな鉄球が閉じこめられていて、それが振動や傾斜で動き、周りに設置してある接点と接触することで感知するものである。同様なものにリード線を取り付けたガラス管の中に水銀を閉じこめた水銀スイッチがある。どちらも単純な構造だが、設置を工夫することで小気味よい動作をしてくれる。このセンサーを使ってアラームとライトを作った。ともにPICを使って、通常動作をさせている中でセンサーが振動を感知すると割り込みがかかり通常とは別の動作をさせている。
8ピンのPICは電源の端子を除き6本のピンが入出力として使えるので、それぞれにどのような動作をさせるかを考えるのも楽しい。1本は振動センサーからの入力として他のピンを出力とすることができるが、明るさを感知するcds使うこととし、4本の出力でLEDを駆動させることとした。PICはLEDを直接駆動させる程度の電流を流せるので回路を簡単にできる。
アラームは車に置いておくことを想定した。通常は電子ホタルのように不規則な点滅を繰り返しているが、振動を感知すると赤いLEDが一斉に点滅を行い警報を発する装置である。センサーは結構敏感で、装置の脇にコップを置いただけでも振動を感知した。
ライトは地震のときの備えである。停電になり真っ暗になってしまうことを避けたいので、振動を感知したら一定時間ライトが点灯するようにした。電池駆動のLEDの明るさなので照明と言うほどの明るさはないが、わずかな明かりでもあればパニックにならずに済むだろうという想定である。

自作の楽しさは、今回のようにおもしろい部品と出会い、それをどう活用するか考えるところにある。大まかな仕様を決定し、全体の構成を考える。そしてプログラムの作成、回路の作成と進むのだが、プログラムにしろ回路にしろ修正の繰り返しである。思い描いた動作をさせるために試行錯誤を繰り返す。いくつもの壁にぶつかるのだが、私の場合、不思議と風呂に入っているときにその突破口を思いつくことが多い。どうやって壁を乗り越えようかと考えているのが楽しいのかも知れない。壁を突破したときの喜びが忘れられないのである。
一つの開発が終わると、たくさんの試作品が机の上を占領している。それぞれに愛着があり捨てられないのが悩みである。