XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

叶結び

なんとも日本的な結び。

 

 紐やコード、ロープなどでモノを纏めたり固定したりするときは結びが使われる。紐を互いに引き締め合うように絡めることで摩擦抵抗によってその状態を保つことができるのが結びである。言葉で書くとややこしくなるが、日常生活の中ではさまざまな結びが使われている。その姿はシンメトリックなものが多く、造形としてもきれいである。

 日本で「叶う結び」と呼ばれている結びはその名のように、その結び中に「口」と「+」が表側と裏側に表れている美しい結び方である。ネットではJapan Square Knotという呼び方も散見される。2本の紐を結合すると言うよりも紐の途中に輪を作る際などに使われている。結ぶ手順は多少複雑だが、できあがってきれいな形になったときには達成感のある結び方だ。

 写真からもわかるように、結ばれる4つの端は互いに相手方を締める構造になっている。結びを構成して締め付けていく過程で調整をしていくと徐々にこのきれいな形が浮かび上がってくる。表面は互いを締め付ける四角い形になり、裏面には紐を交差させることにより十の形が表れる。

 この結びを連ねることで網を編むことができ、網の目の交点にきれいな四角が表れる。さまざまな結び方がある中で、漢字の成り立ちをその名前にした結びはなんとも趣深いものを感じるのだ。

 叶結びの結び方pdf
 XRQTechLabサイト いろいろな結び方