XRQ技研業務日誌

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Re メイク

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EFHWチューナーを一体型MLAにリメイク

 モノづくりは楽しい。アイディアが閃いて作りたいものが決まると、どのような仕様にしようか、どんな材料を使おうか、仕組みはどうするか等々いろいろ考える。使う部品や素材を集めて作り始めるが、一筋縄ではいかないことが多い。思い通りに動いてくれることの方が稀である。パズルのようにさまざまな方向から検証し、バグを一つ一つ潰していく。その過程を楽しむのがモノづくりだ。
 しかし困ったこともある。作る過程を楽しみ、その完成した達成感を味わうと、また作りたくなるのだ。成功体験は蜜の味である。もう一度味わいたくなるのだ。そうして、作ったものが溜まってしまう。
 狭い部屋の中、置く場所にも困るのだが捨てるにも忍びない。そこで、以前作ったものをリメイクしてモノづくりを楽しむことにする。

 今回片づけたのはEFHWのチューナーである。トラップを付けたマルチバンドのEFHWでは周波数を変えるごとにチューニングが必要で、チューナーをいろいろ工夫していた。しかし、トラップの調整をしっかりすることでトランスフォーマーによって給電点のインピーダンスを整合すればバンドを切り替えても調整することなく運用できることがわかり、そちらへのシフトしてきたところである。もうEFHW用のチューナーを使う機会も少なくなるだろうと処分することにした。
 このチューナーにはポリバリコンとコイル、SWRのインジケーターが組み込まれている。これを活用して出来るものはないかを考えた。そこで思いついたのがMLAである。キャパシタ部と給電部を一体化したものを作り、動作することを確認している。なかなか便利だったので手軽に使えるMLAのコントローラーに改造することにした。
 コイルは別のコアに交換し、配線を変更することで容易にリメイク完了である。SWRインジケーターもそのまま組み込んだが、MLAの場合整合が急峻であるため、SWRが高いことを示す赤LEDがほとんど点灯しっぱなしでSWRが下がったことを示す緑LEDが一瞬点灯するような動作になる。このままでも使えないことはないが赤の表示が煩わしい。逆転の発想でパワーが出ているとき緑LEDが輝きを増すように回路を変更した。キャパシタを調整し整合が取れると緑LEDが点灯する仕組みである。
 エレメントには100円ショップで3mmΦのアルミ線(2.1m)を入手し7MHz~24MHzで整合が呂れることを確認した。しかし、3,5MHzでは整合が見つからず、アルミ線を2本繋いでエレメントとし、ポリバリコンに200pFのキャパシタを並列に入れることで整合点を見つけることが出来た。関連記事
 この簡易なMLAは効率は望むことは難しい。しかし、3.5MHzでは夜間に数局と交信できた。7MHzや10MHz、14MHzでは多くの局と交信することが出来ている。「こんなもので電波が出てくれるだろうか」という興味を掻き立ててくれるのも自作の楽しさである。

 まだまだ片付けなければならないものが山積みである。断捨離はの道はまだ遠い。