
以前にもモールス符号の基本要素である1:3の比率で短点と長点を送出するキーやーを作ったことがある。メモリーは装備していない単純なものだった。モールス符号の間隔を知ることを狙ってATtiny202という小さなチップを使い、ボタン電池駆動のものだった。
これはこれとして便利だったのだが、パドルを別に用意しなくてはならない。いっそのことパドルと一体化したキーヤーにすればもう少し使いやすいのではないかと考えた。そこで目に付けたのがボトルキャップである。この中に組み込んでしまえばいろいろなパドルに組み合わせて一体化させることができる。ATTiny202は表面実装用のものを使えばDipへの反感基板を使ってもとても小さい。この基板を使って配線すれば組み込みは容易である。一つ、製作のネックになったのが電源スイッチだ。ボトルキャップに入れるとして速度調整用のボタンは必要である。それ以外にスイッチを組み込むのは難しい。そこでいろいろ考えているうちに、この装置の消費電流の一番大きなものはLEDだと気づいた。モールス符号の習得を目指した練習機としては音が出れば光はなくてもよい。LEDは省いた。消費電流は大幅に減ったのだが、さらにスリープ機能を付けて低消費電力になるようスケッチを変更した。操作をしない時間がある程度経過するとスリープ状態に移行し、操作が始まると目覚めるという機能だ。しかし、プログラムが大きくなったためATtiny202では収められなくなってしまった。そのためメモリーの大きなATtiny402に変更した。容量に余裕ができたので短点と長点の入力にもバッファを入れ、符号の送出中にパドルを操作しても対応できるようにした。
ピエゾ素子はボトルキャップにぴったりと収まるサイズの27mmΦのものが入手できたのでキャップのスクリュー部分にはめ込み、外側に音が出るよう穴を開けた。電池はCR2032を熱収縮チューブで包み両側にバネを付けたリード線を挟み込んで使用した。
相互に配線をし、チップの基板はポリイミドテープで包んで短絡防止とした。タクトスイッチはホットグルーでキャップの内側に固定している。蓋はもう一つのボトルキャップの深さが浅くなるように切り出して被せている。この部分の接着にもホットグルーを使った。
大きな音は出ないが自分で操作してモールス符号を確認するには特に小さすぎるというほどでもない音量である。ボタンを押すごとにスピードが1WPMずつ速くなり、モールス符号の”S”を送出してその速さを表示する。10WPMから30WPMまで上がっていき、また10WPMに戻る仕様である。
ボトルキャップの中に組み込んだキーヤー、それぞれの使い方で活用していただければ嬉しい限りである。
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