XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

東京アトラス

shig552011-01-16

 今年の年明けは地域によっては大雪が降り、港に係留されていた小さな船が雪の重みで転覆したというニュースが流れていた。日本海で大量の水分を含んだ大陸からの風が日本の背骨にあたり、大量の雪になったようだ。そのため、背骨の反対側では風は冷たいものの、晴天が続いている。

 そんな年明けの穏やかな天気になった一日、ドリカムの歌にある場所を訪ねてみた。
「東京アトラス」の設定は、躰の弱い雨漏りのする車で、免許取り立てで運転に自信がないが、海が見たくて芝浦やお台場、京浜島に行く話である。結構広い範囲をカバーしている。
 その中で京浜島にはデートスポットとしてばかりでなく、家族でも楽しめ、飛行機好きにはたまらない公園がある。首都高速、大井南で降りると大きな倉庫や工場が建ち並ぶ地域に入る。京浜島の羽田空港に面した側にある「つばさ公園」を目指し、片側3車線の広い道路を進む。あまりにも公園のイメージと異なった雰囲気の中を進み、道に迷ったかと思う頃に公園に到着する。道路脇に細長く延々と伸びているのがつばさ公園で、小さな数台が入ることのできる駐車場がある。交通量の少ない時間帯なら(付近の工場・倉庫などが稼働していないような)片側2車線の路上に車を臨時駐車することもできそうなところである。
 運河のような海を隔てて、向かい側が羽田空港。2つのコントロールタワーが頭を覗かせている。公園の場所によって飛行機が見える範囲が異なる。羽田空港では4本の滑走路を使っているので、到着便も出発便も2方向から飛行機が飛来したり、離陸したりしていく。
 双眼鏡を片手に、土手に座り、東京湾側から近づいてくる飛行機を眺める。常時3機ぐらいが着陸を待つように空の上に一直線に並んでいる。機首や翼の先に付けた白色の信号灯がまっすぐにこちらに向かってくる。だんだんにその姿が大きくなり機種が分かってくる。国際線も使うようになったので海外の航空会社のものもあるようだ。
この位置からは最後のランディングの様子は土手の陰になって見ることはできない。それでも数分おきに着陸する飛行機を見ているのは楽しい。
 この日の出発側はB滑走路とD滑走路が使われているようだ。B滑走路からの誘導灯は京浜島に平行するように公園の近くを城南島方向へ伸びている。そのためB滑走路を離陸した飛行機は海の方に方向を変えながら頭の上を上昇していく。歌の中にあるように「飛行機のおなか」を見ることができるのだ。
 羽田空港は国際線のターミナルが大変な人気になっているという。でも、人混みに紛れるよりも、青空の下でのんびりとお茶を飲みながら飛行機の翼がキラリと輝くのを見ているのもいいものだ。鉄のかたまりがどうして空中にいられるのかは不思議なままだが、いつもこんな穏やかな情景であることを祈りたい。年始めの散歩であった。