XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

ミニパドルの部品セット

shig552008-08-13

真夏日が続き、天気も不安定である。夜半になって急に激しい雨が降ってきたり、強い風が吹いてきたり、荒々しい天候が続いている。湿度が高く、蒸し風呂に入っているような状態では、エアコンに頼らなくては過ごせない。自然の風で涼を撮ろうと思うのだが、この蒸し暑さには耐えることが出来ない。爽やかな暑さだといいのだが。

「道具をそろえる」でも触れたが、ミニパドルを製作し、好評である。当初はマイクロスイッチを使ってパドルを作ろうと思って、試行錯誤をしていたのだが、だんだんに形が決まり、最終的にはプラグと一体になったパドルが完成した。
QRPのリグで運用するとき、大きなパドルでは不釣り合いである。小さなリグに似合ったパドルが欲しい。しかし、小さいと固定することが難しく、片手で握って、もう一方の手で操作する様になる。マグネットを使って固定する方法も試しているが、安定させるには難点がある。どのように固定するかを考えているとき、プラグと一体にしてリグに取り付けてしまえばいいというアイディアが浮かんだ。構造的にプラグだけで固定するのは不安があるが、そこにかかる力を小さくすれば通常の使用は出来そうである。
一体化する方法を模索しているとき、タップを立ててしまえばすっきりとプラグを取り付けることが出来そうだと気づいた。それからの顛末はすでに書いたとおりである。

製作マニュアルを作成し、ホームページで紹介したところ何人もの方から問い合わせをいただき、部品セットという形でお譲りした。試作のために用意した部品もすぐになくなくなってしまったので、急遽部品の調達をしたが、3.5φのステレオミニプラグにもいろいろな種類があり、L金具に取り付けるために端までネジが切ってあるものを探すのに一苦労であった。また、手元にあったマイクロスイッチだがこれもまた、なかなか販売店が見つからなくて福井の店から取り寄せることになった。ヒンジ部に取り付けるネジの頭隠し用シートも販売店が限られていることが判明し、何気なく使っていた部品であっても、数をそろえるのはなかなか大変であることを実感する。ともかくあちらこちらに手を回して部品を調達し、セットを作ることが出来た。

しかし、またトラブルである。L金具に開いている3mmφの穴を広げてM8のタップを立てなければならないが、そのために使っていた6.5mmφのドリルのビットが鈍ってしまったのだ。穴を開けていると大変高温になる。工場では冷却油を注ぎながらの作業になるのだろうが、アマチュアではそこまでの設備もなく、ビットの寿命を短くしてしまったようだ。

どうにかセットを組み上げ、希望をいただいた方にお渡しできるようになった。簡単な機構だが使い勝手はいいと思う。何よりもコンパクトでかわいい。パドルを操作してのフィーリングも気に入っている。たくさんの方に気に入って使ってもらえるのは嬉しいことである。