XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

eneloop充電池

shig552007-07-01

 梅雨前線が列島を北上したり南下したり居座っている。梅雨というのは黴雨とも書くのだそうだ。雨の日が続き、湿度が高くなり、気温も高くなることで黴(カビ)が繁殖する条件を満たしてしまう。梅雨と書いた方が情緒があってよいのだが、実際は黴雨と言うほうがこのごろの状況をよく表している。
 今日から7月。朝から曇りがちで一時夏の太陽が顔を出したが、またどんよりとした曇りになってしまった。

 充電式の電池をよく使っている。以前はニッカド(Ni-cd)電池を使っていたが、最近はニッケル水素電池Ni-MH)に替わっている。
 充電池は内部抵抗が低いので大きな電流が流せることがメリットで、繰り返し充電をして使える経済的なメリットも大きい。ハンディ無線機などはほとんど充電池での運用である。また、デジカメでの使用でも大きな電流が得られるという点で、フラッシュの使用時など待機時間の短縮に効果的である。
 しかし、デメリットとして充電時におけるメモリー効果と自己放電(自然放電)が大きいという問題があった。容量を使い切ってから充電をしないと、だんだん充電量が減ってしまい、所期の性能を発揮しなくなってしまう。いちいち放電をさせてから充電をする必要があるのだが、大変手間のかかることである。また、そのようにして満充電にしておいても、自己放電が大きくていざ使おうとしたらほとんど容量が残っていなかったと言うこともしばしばである。業務のように毎日定期的に使う用途なら、あまり気にならないことなのかも知れないが、アマチュアの使用ではそれだけの頻度はない。充電し、仕舞っておき、使おうとすると容量不足。使う前に充電すればよいのだが、なかなか計画的には行かない。
 また、屋外での使用の時には予備バッテリーを用意するのだが、同様に直前に充電したものでなくては役に立たないことが多い。自己放電が思いのほか大きいのである。

 最近、SANYOから販売されているeneloopという電池を手に入れ使っている。この電池の特徴は販売時から充電されていることである。つまり、流通段階でも放電をしない性能を持っているというわけだ。これまでたびたび見舞われていた「使おうとしたら容量が不足している」と言うことが防げるのである。
 デジカメに入れて使っているが、1週間以上も放置していても使える。また、予備として充電したものを持っていくが、約1ヶ月前に充電した電池でも正常に容量を保持している。これまでのように使う直前に充電しなければならないと言うことがない。容量がなくなったときに充電しておけば、その容量を保ってくれるのだ。また、継ぎ足し充電もある程度可能だという。メモリー効果が少ないと言うことのようだ。詳しいことはわからないが、この二つの改良によって、ニッケル水素充電池が格段に使いよくなった。「電池切れ」に見舞われなくなったのだ。

 先日、3泊4日の出張に出かけ、約200枚の撮影をしたが予備電池を使う機会はなかった。メモリーはいっぱいになってしまったが、電池は元気で働いてくれた。これまでの電池のように、容量の低下を気にしながら使うことから解放されたのである。技術の進歩はすばらしい。このような使い勝手を飛躍的に改良してくれた研究者・技術者に賞賛を送りたい。

 さて、困ったことも起きている。これまで容量への心配から大量に準備してきたeneloop以外のNi-MH電池の使い道である。光電池で充電し、暗くなったら点灯させる庭園灯のような使い方には十分な性能を持っているのだが、我が家の庭ではすでに3灯が稼働中である。さらに増やすわけにも行かない。さて、どこで働いてもらうか思案中である。