XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

心と自然と文化

shig552006-04-25

寒冷前線の通過で急激な天気の変化。青空の下爽やかだった天気が、講談ではないが「一転にわかにかき曇り、稲光があたりを照らし・・・」という状態だった。幸い通勤時間は雨も降らず、無事だったが、あの雷雨の時に運悪く外歩きの人は大変だったろう。

ハナミズキが満開になってきた。今日は日が暮れて街灯に照らされる花見をしてきた。桜ほどの量ではないが、満開の枝は見事である。ほとんどの花が枝先で上を向いて大きく花弁(本当は総苞片というのだそうだ)が開いているので花の色が強調される。
青空の下で見るよりも街灯の光にかすかに照らされる方が、ピンクの色が浮かび上がって見える。ちょうど道路の両側に植えられているので、その色に囲まれているようでことさら印象深いのだ。
朝、通勤途上に見る景色と、夜、帰宅途中で見る景色とがこんなにも違うのだろうか。光線の具合で、また周りの明るさの具合で、こちらの心の余裕の違いもあるのかもしれないが、自然の美しさを楽しむことが出来る。些細なことだが、うれしいことだ。

「他人を見下す若者たち」速水敏彦・講談社現代新書を読み始めた。大きな時代の流れの中で、さまざまな影響を受けながら個としての自分がある。意識するとしないにかかわらず、時代の影響を受けている。
感情が人類共通のものではなく、文化によって「悲しみ」を意味する言語を持たない人々がいたり、「怒り」の表出のない文化を持つ人々が居たりすると言う指摘がおもしろい。

このところ連続している中学生・高校生による凶悪な事件は理解しがたいものがある。これらを特異なもの、個人的なものとして片付けてしまうのではなく、私たちの過ごしている時代的な背景、文化的な変動との関わりとして見つめることを求められているようだ。