XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

あちら側とこちら側

伊東マリンタウンの夜明け

今日は晴れ間が見られず、薄ら寒い一日でした。通勤途上に見る桜はだいぶ咲いてきてもう3分咲でしょうか。
ウェブ進化論」を読み終わりました。
私はこちら側に住んでいる人間だなと思います。あちら側の世界がどんどん大きくなっていくのはわかります。でも、筆者が言っているように実効のある言論社会が出来てくるのだろうか懐疑的です。
第一にブログやホームページの世界が匿名だと言うこと。表現されている内容の信憑性について確認のしようがない。誰が書いているのかを知ることで、はじめて、その信憑性がある程度は担保できているのだと思います。
私もこちらの世界では名前を出して生活していますから、どのような場面でもいい加減なことは出来ません。どんな方向から批判や指摘がくるかわからない状況で、一言一言を慎重に選んでいます。そのことによって信頼を得ているのだと思います。
でも、この公の自分とは別の面もあります。こうやって匿名でブログを書いている自分は、いい加減なつもりはありませんが、名前を背負っている鎧は脱いでいます。立場を離れて何に気兼ねすることもなく、自由に発言しています。虚構を構えているのではありませんが、匿名だからこそ居られる自分の世界です。
でも、あちらの世界でこのような私が居たとしても、これが実効に結びつくかは疑問です。こちらの世界からの逃避(避難・慰安・娯楽)としてのあちら側だからです。
さまざまなビジネスモデルが生まれてくると思いますが、こちらの世界に変わるようなものにはならないのではないかと思います。あちらの世界がさまざなな形で影響してくるのは事実ですが、人はこちら側の世界にしか生きられないように思います。意識だけでは生きられない、生身を持っているのが人間だからです。