XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

SOTA移動用MLA

MTR4B & MLA2B

 組み立て式でコンパクトに収納できるMLAを作った。
 配線カバーを使ってMLAの輪を作っていたのだが、主に身の部分で輪を作り、結合に蓋の部分を使っていた。そのため、蓋の部分が結構余っていたのだ。これを活用することにした。配線カバーは長さが100cmで、蓋の外形で幅が13.5mmと16.5mmの2種類を使っていた。この2種類の蓋を合わせるとちょうど重ね合わせることができた。

 13.5mm幅の蓋2本と16.5mm幅の1本を使う。
13.5mmの蓋を40cm、30cm2本に切り分ける。(全部で40cm2本、30cm4本)
16.5mmの蓋を20cm2本、15cm4本に切り分ける。
16.5mmの蓋で20cmのものは給電部とキャパシター部の支持になる。
1.5mmの蓋で15cmのものは13.5mm、30cmと5cmを重ね合わせて接着する。全体の長さとしては40cmになる。(合計4本)

 エレメントになるワイヤーは2本平行になった電源用導線を102cm用意し、2本を切り離して使う。双方をつなぎ合わせてはんだ付けし、熱収縮カバーを被せておく。この部分をトロイドコアの中を通して、給電部とする。また、両端はキャパシター部と接続してリング状にする。
 配線カバーの長さが100cm2本分なので円周200cmになる。その中にエレメントを収納するが、エレメントをキャパシター部を含めて200cmより多少長めにすることで、収納作業をやり易くしている。蓋の結合部に使った組み合わせ部分を広げることで、ワイヤーをしっかりと配線カバーの中に収めることができるからだ。

 配線カバーを組み合わせ、エレメントを収納したら、結合部の重ね合わせ部分にインシュロックを取り付ける。スライドできる程度に締め付けておく。こうすることで結合部が外れることがなくなり、収納するときにはこれをスライドすれば容易に分解できる。また、40cmのカバー以外のパーツがエレメントワイヤーで繋がれたことになるので、組み立て手順が分かりやすくなり、紛失防止にもなるだろう。

 組み上げた後、アンテナアナライザーなどを使って使用する周波数で整合するようにキャパシターの調整を行う。非常にクリチカルで、何度も繰り返す必要があると思う。一度調整しておけば、アンテナの形状を同じようにすればあまり大きく性能が変わることがないので、移動先で再調整する必要はないようだ。

 できるだけ荷物を少なくして移動運用をする装備を考えてきました。電池を内蔵したMTR4Bとこのアンテナを直結すれば、同軸ケーブルも必要なくなり、とてもコンパクトな装備になりそうです。
製作記事