
これまでPICを使っていろいろなものを作ってきた。しかしArduinoが出てきて、完成された基板にプログラムを書き込むだけでさまざまな動作をさせることができるという便利さに、PICを使う工作から遠ざかっていた。ただ、ArduinoはUNOにしろnanoにしろ結構大きな構成になり、ちょっとした回路として組み込むにはあまり適さない。12F675や12F629のような小さなチップで間に合うことも多いのだ。ところがPICに戻って工作をしようと思ったとき、書き込み装置が行方不明になっていた。PICはプログラムの書き込みにチップに対応した書き込み装置とアプリが必要なのだ。
困って思案しているとき、ArduinoIDEでプログラムできるマイクロコントローラーチップを見つけた。このチップならArduinoの豊富なライブラリを活用し、ネットに公開されているスケッチを参考にさせてもらい容易に製作ができそうだ。早速、秋月からATtiny202というチップを入手した。書き込み方式が電源、GNDと信号線1本だけでできるUPDIという仕様になっている。ROMは2kと12F675などと同じようだ。ArduinoIDEにいくつかのファイルを読み込み、書き込む環境を整えることができた。ネットからさまざまな情報を得ることができるのはありがたい。
ライブラリを使って簡単に液晶の表示ができるようだ。「Amateur Radio Station JA1XRQ]というメッセージと「CQ CQ CQ de JA1XRQ]というメッセージを16文字2桁の液晶表示器に交互に時間差を付けながら表示させるスケッチを作ってみた。8ピンのPICでは液晶表示など考えることもなかったがこのATtiny202という小さなチップの中に組み込むことができた。だが、この動作だけでROM使用率は93%とプログラムの占有は大きく、容量は目一杯である。さすがに実用的な表示装置を作るのは難しそうだ。
ライブラリーを使わず論理だけでプログラムを書けばもう少しメモリーの使用率を減らせそうである。JH7UBCさんのサイトに公開されているエレキーのスケッチを使わせていただいた。ATtiny402で製作されているがROM容量が402の半分の202でも組み込めそうである。実際に書き込んでみるとROM使用率45%と余裕のあることがわかった。このスケッチはキーヤーとして機能はするがシンプルである。もう少し機能を追加できそうである。
半導体の進化はめざましく、新しい技術が次々に生まれている。郷愁を持ってこれまでのものを使っていくのもよいが、新しいものに挑戦していくのもおもしろい。USBでシリアル接続するだけで基板に組み込んだ状態でもスケッチを書き換えられるUPDIという方式はありがたい。小さなマイコンでまだまだ遊べそうである。