XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

アボカド

 今ではサラダを始めさまざまな料理に使われているアボカドだが、私の子供のころには見かけることがなかった。日本では果物の中でバナナ、パイナップルに次いで第3位の輸入量になるという。どこのスーパーに行っても濃い茶色やほとんど黒い果皮をしたものが売られていて、食べごろを示す色付きのシールが貼られている。
 日本で売られているものはほとんどがハス種というグアテマラ系の品種で果皮が厚く、栽培が容易で多産、輸送しやすいものだという。世界には1000種以上の品種があり中には1kgを超える大きな実をならせるものもあるという。ハス種は手ごろな大きさの実をならせ、果皮の色の変化で食べごろもわかりやすいので多く流通しているようだ。
 元々メキシコ、中央アメリカが原産で低温に弱く、熱帯、亜熱帯で生育する植物なのだそうだが、日本でも発芽させることができるという話を耳にした。水栽培の要領で果実を食べた後の種子を尖った方を上にして3分の一ほど水に浸けておくと発根するという。試しにやってみたところ、数個試した中でいくつかが発根し、発芽したものがあった。調べてみると、果実が流通過程で冷蔵庫で冷蔵された場合、発根・発芽しない場合があるという。発芽するものに出合うためには、いろいろな店から購入し、いくつも試してみる必要があるようだ。
 出てきた芽は細い枝となって伸びていき、葉を開かせるまでになったので鉢植えにした。低温には弱いということなので、室内でも冬を越すことができるか心配であるが、観葉植物として楽しみたい。

 

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 毎日の食卓にはさまざまな野菜、果物、肉、魚などが並ぶ。食べ物として見ているのだが、アボカドが発芽したようにこれらは生き物であり、それぞれの生育がある。そして、その命をいただいて人は自らの命を紡いでいる。当たり前のことではあるが、つい忘れがちなことである。フード・ロスなどが話題になっている。モッタイナイという日本語も世界に広まってきた。生かされて生きているということを大事にしていきたい。