XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

ミツバチの日

shig552009-03-08

太陽が顔を出してくれると、気持ちまで春めいてくるのだが、今日は一日どんよりと雲が居座っていた。気温は一頃よりも上がっているので、寒さはそれほどでもないのだが、気持ちが寒がっている。ダウンジャケットを引っ張り出して散歩をした。
今年は暖冬とのことで梅の花がもう終わりかけている。各地の梅まつりも時期がずれてしまったようだ。河津桜はもう見頃になり、東京でもヒカンザクラがきれいな色を見せている。青空に映えるこれらの花々たちも今日のような天気では冴えない色になっている。そんな中でその美しさの驚かされたのが碧桃樹(ヘキトウジュ)。何でも北京からやってきた木だそうで、梅より一回り大きな八重の白い花を咲かせていた。曇り空の下でもこんなに華やかなので、晴れた日に出会えれば、もっときれいだろうと思う。

もう3月になり、年度末ということで慌ただしくなってきた。今日は3月8日。語呂合わせでミツバチの日だそうだ。散歩のついでに、蜂蜜を買い求めてきた。(ちなみに8月3日が蜂蜜の日だとか)
蜂蜜は養蜂家という人々が季節ごとに蜂の群れを各地に連れて行き、蜜を採集するのだそうだ。今日手に入れてのはサクラ蜜ときはだ蜜。長野県北安曇野大町市八坂地区で5月初旬に採蜜したのがサクラ蜜で、同じく白馬村野平地区で6月中旬に採蜜したきはだ蜜とのこと。それぞれの花の香りがする濃厚な蜂蜜だ。
蜂蜜というと百花蜜や数種類の花の蜜が混ざっていたり、メーカーでブレンドして味を調えてしまうものが多いが、このようにほぼ単独の花から採集した蜜は、個性があってまた楽しい。養蜂家はその花が盛りになる頃を見計らって蜂を放ち、その花の蜜を集めるのだという。色も香りも、当然味も違っている。もっとも目立つのはそば蜜でほとんど黒と言っていいような色だ。独特の香りがあり、おいしいと言うよりも健康食品と考えた方がいい味だ。鉄分やカリウムが多く含まれているのだという。菩提樹(リンデンバーム)の蜜は香りが強い。爽やかな香りだがおいしい香りではない。人によって好みが別れる味である。
そのほか、5月上旬には菜の花蜜やりんごの蜜、サクラ蜜、ミカン蜜などが採れ、その後にはトチの蜜キハダの蜜、くりの蜜、・・・と季節を追ってさまざまな蜜が採れるそうだ。花の季節に合わせて日本全国を移動しながら採蜜するのは大変な作業だと思うが、夢のある仕事だと思う。自然と一体になった、ゆっくりとした時間の流れる仕事にうらやましくも思ってしまう。
果樹にとってはミツバチが受粉することで実が生るのだから、栽培農家にも大事にされているのだろう。自然の営みと調和したミツバチの働きである。
そのミツバチたちの懸命な働きで集めた蜜を横取りしているようで、少し気が引けるが、自然からの贈り物として感謝して頂くことにする。自家製ヨーグルトに掛けて、また、ふわふわのパンにのせて、すてきなご馳走である。蜂たちに感謝!!。