XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

試して納得

shig552009-02-10

新年早々の三日坊主でこのブログを書いてから、もう一ヶ月以上経ってしまった。節分、立春を過ぎ、光の春になっている。陽射しが日に日に強くなってきて、風のない日だまりはとても暖かい。新宿御苑ヒカンザクラも満開だった。空気が凛として冷たい中で、陽射しを浴び、ぬくぬくとするのも気持ちのよいものだ。
このところ、宵の明星・金星がとてもきれいに輝いている。全天でも一番明るいのではないかと思えるほどだ。金星だと確認するまで、何か新しい星でも出現したのかと思えるほど、目を引きつけられる存在である。今年は世界天文年。ガリレオが空に望遠鏡を向けて、月のクレーターや木星の衛星を発見し、天動説から地動説への大きな流れが始まって400年になる。さまざまな行事が行われるようだ。さらに7月には日本で皆既日食が見られるようだ。しかし東京では部分日食になるという。しかし、楽しみな一年である。

思いこみはよくあることである。先日も納得してしまったことがあった。
100円ショップで自転車のバルブに取り付けるLEDイルミネーションを購入した。タイヤの回転で震動センサーが働き、LEDが点灯する装置である。震動センサーといっても簡単な原理で、筒の中にバネ状の端子が入れてあり、震動するとその端子が周りの筒に接触する構造である。この接触をトリガーとしてLEDの点滅が一定時間続くような回路が入っている。今回購入したものは赤色LEDだが、以前、同様なもので青色LEDのものが数倍の値段で秋葉原で売られていた。LEDが安くなったとは言え、100円ショップに出てくるとは驚きである。
さて、思いこみとは、震動センサーで発光するのだから、自転車を走らせているうちはずっと発光しているものと思っていたのだ。バルブに取り付けられたこの装置はタイヤと共にくるくると動いているのだから常にトリガーが働き発光をし続けるものと考えていた。これなら夜間の事故防止に、目立ってよい。
しかし、実際に走らせてみると、走り始めは点灯するが、しばらくすると光らなくなってしまう。考えてみれば当然のことだった。タイヤの回転は等速運動に近いものなのだ。振動センサーは同じ回転運動をすることで筒の中の端子は一定の位置に留まってしまい、トリガーとして機能しないのだ。だから静止から動作を始めたときには振動センサーがトリガーになるが、普通のスピードで走っているうちはトリガーがかからない。納得の結果となった。
頭で考えていただけでは見落としていることが多々あるものだ。実際に試してみることで周辺のいろいろな関わりが見えてくる。仮説と実践(実験・試行)の繰り返しが納得への近道のようである。