XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

赤城のブルーベリー園へ

赤城山麓 萩原ブルーベリー園

 梅雨明けが宣言されたが、猛暑が続いたり台風が来たり不順である。天候だけではない。Covid19の感染者数がまた増加し始めている。さまざまな規制が解除され、元の生活に戻れそうな気配を感じていたのだが怪しくなってきた。
 ともあれ、感染防止対策をしながら日常を取り戻したいものだ。ここ数年出かけることを避けてきたのだが、思い切ってブルーベリー狩りに出かけた。赤城山麓にある果樹園で、土日には近くにある農産物販売所も開設されるため多くの人で賑わう。ウィークデーなら混み合うこともないだろうと出かけたのだ。高速道を利用して1時間半ほど。インターを降りるとすぐというアクセスの良さだ。周りは林や蒟蒻畑に囲まれ、周り中からさまざまな鳥たちの鳴き声が聞こえてくる静かな果樹園である。有機栽培をされているようでブルーベリーの株の周りは背の低い草が生い茂り自然豊かな風情である。
 果樹園に着いたのだが、誰もいない。仕方なくオーナーに電話を入れ、摘み取りの許可を得る。下草の露で足下は濡れるが、爽やかな風で気にならない。まだ口開けなのだろうか、大きな実がたわわに生っている。株の間を歩きながら熟した実をつまみ、口に入れる。酸っぱさと甘さが口いっぱいに広がる。株によって多少甘さが異なるようだ。甘い実を見つけた株から摘み取っていく。色の濃い完熟したのものを選びながら一粒一粒掌に納める。そして、時々口の中に放り込む。摘み取っているうちに果樹園のオーナーの軽トラが到着。「お久しぶりです」と挨拶をし、それぞれ作業を継続する。薄雲があり、日差しが柔らかで爽やかな風である。夢中になって摘んでいたのだが篭からこぼれ落ちるほどに摘み取れたので終了とした。
 オーナーに声をかけ計量してもらう。1kg毎にパック詰めされていく。同乗者の分と合わせて、4つと半分ほどの収穫だった。これで我が家の1年分を賄うのだ。しばらくは生食で味わい、残りは冷凍にする。小分けに冷凍にしておいて何回もジャムにして楽しむのだ。自家製ヨーグルトにブルーベリージャムは我が家の定番になっている。
 精算を終えオーナーと話をしていると、新しい品種があるという。ピンクレモネードという可愛らしい名前である。紫色の実ではなく熟してもピンクがかった赤い色なのだという。まだ株の数が少なく出荷していないとのことだが味見させてもらった。酸味をほとんど感じない甘さである。ブルーベリーとしては私的には物足りなさを感じる味だった。
 ブルーベリーの収穫は人の手で一粒一粒行うので市販されるときにはその分価格が高くなる。摘み取りをさせてもらうととても安価で自分好みの実を選んで収穫ができる。もっとも高速道路代の方が高額になってしまうのだが爽やかな風と小鳥たちのさえずりの中で甘酸っぱいフレッシュベリーを味わう醍醐味は価格以上のものがある。コロナ下、人と交わることもほとんどない久方ぶりのリフレッシュであった。