XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

謹賀新年

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2022年 あけましておめでとうございます

 

 裏庭にセンリョウが綺麗な実をつけている。白く小さく咲く花はあまり目立たなかったのだが、実が色づくと葉の色との対比が美しく存在感を増してくる。あまり陽の当たらない所にあるのだが、赤く色づいた小さな実は輝いている。この植物は東南アジア方面の暖かいところに自生し、半日陰を好むようだ。別名クササンゴ(草珊瑚)とも呼ばれる。赤い実は珊瑚のブローチを思わせる趣がある。冬になり花の少なくなった庭に彩りを添えてくれる植物である。
 柿の実があり、その他にも木々の実が残っているうちは大丈夫なのだが、鳥たちにとって食べるものが少なくなってくるとこのセンリョウも狙われるようになる。ムクドリなどが大挙して来襲し、一日で丸坊主にされてしまう。その攻撃を避けてこの緑と赤の彩りを楽しむためには新聞紙などを上から被せ、鳥たちの眼から守らなくてはならなくなる。それでも、人間が独り占めせずに、ほどほどに楽しみ、ほどほどに自然の営みに任せることも必要なのだろう。
 
 もう十数年も前、いやもっと前からだろうか、パンデミックへの警鐘が鳴らされていた。MARSがありSARSもあって感染症へのさまざまな対策が考えられていたが、実際COVID-19のパンデミックが起こってくると想定外のことだらけだった。インフルエンザよりも強力な感染力があっても季節が変われば収まる位の脅威としか考えていなかったのだ。しかし、感染が始まり状況が分からないままに禍が拡大した。変異が次々に起こり、繰り返し流行が続いている。感染防止や医療対応が後手後手に回り、日常生活への影響が大きくなっている。かつてスペイン風邪が流行り、多くに犠牲者が出たことは歴史として知っていた。しかし、現実にその渦中に入ってみると時間的な経過とその及ぼす影響の広範囲なことについては想像をはるかに超えている。

 その災禍に対して試行錯誤を繰り返しながらも立ち向かっている人間の凄さ、素晴らしさも感じるのだ。気候の荒々しい変動やCOVID-19のパンデミックなどさまざまな禍と感じられることが同時に起きている。科学技術が進歩し、多くのことが解明されてきたのだが自然はまだまだ分からないことだらけである。平穏な楽しい生活を望んでいても人間の思い通りにはならないが、自然の営みの中でどうにか生き残っていく術を見出していくのが人間なのだろう。

 新しい年が始まる。パンデミックが早く収束し、気持ちも晴れ晴れと毎日が過ごせるようになることを祈って自分を奮い立たせる。謹賀新年。