XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

アワード

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特定の局を追い求める宝探しのような面白さ

 交信にはさまざまなスタイルがある。移動運用やアンテナ・送信機のテストをする為の運用では「交信できるかな」という意味合いが強く、「どなたかお相手いただけませんか」という呼びかけになる。どの局でも良いので交信してほしいという運用だ。それに対して常置場所での運用では交信できることが前提で、電信では和文や英文で会話を楽しむおなじみさんとの交信がよく聞こえてくる。また、1stQSOの局をねらったり、移動運用している局を探して、599や運用地点の交換のみの短い交信をすることもある。また、特定の条件を満たした局を探すということもある。お空の上での宝探しのような交信である。

 先日、ある特別局と交信した後、運用者からメールをいただいた。その特別局との交信を含む所定の交信を条件としたアワードが発行されているとの案内であった。アワードとは規定された条件を満たす局と交信をすることで得られる賞である。その「北海道・北東北の縄文遺跡群世界遺産登録記念アワード」は遺跡が所在する14の市・町のアマチュア局と交信することがA賞の用件だという。5市・町の局と交信すればB賞が頂けるとのこと、チャレンジを始めた。このアワードは期間が8月1日から12月31日までと短い。ログブックを調べたのだがこれまで条件を満たす局との交信はほとんどなかった。遺跡が所在する市の一つ八戸市の局とは何度も交信していたのだが最新の交信は7月で、このアワードには適合しない。あまりこれら地から電波を出している局は多くないのかもしれない。加えて電信での運用局は限られている。14の局と交信するのは難しいようだが、せめて5つの局と交信してB賞を獲得したいものである。
 条件を満たす局との出会いは稀である。ひたすらワッチを行い、リグにかじりつく。「下手な鉄砲も数打てば・・・」で必然的にアクティビティーがあがってくる。

 アマチュア無線局数が減少傾向からすこし増加に転じてきているという。相手が居ての交信であるので、たくさんの方がお空に出てくることに期待が高まる。しかし運用形態はSSBやFMなど音声を使った交信が主流で、最近ではさまざまなデジタルの交信も増えている。無線の原点とも言われる電信モードに出てくる方が増えるかには一抹の不安があるのだ。

 残り2、3ヶ月の間でこのアワードを獲得できることを期待したい。無線においても目当てがあることが運用の励みになっているのだ。