XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

イルミネーション・コントローラー

Ledイルミネーション

 12月の声を聞くと、街のあちらこちらにイルミネーションが輝き出す。Ledが普及し、手軽になっているのですごい数の光が点滅し街を彩っている。本格的に家全体を電飾で飾っているお宅もあるのだが、小さなイルミネーションを置くだけでも楽しい雰囲気になる。
 マルチカラーのLedの中に駆動回路を組み込んだものもが手に入った。電源を繋ぐだけでいろいろな色に変化し見ているだけで楽しくなる。これを並列にいくつも繋げれば同じ規格のLedでもそれぞれに個体差が出てくるので微妙に発色のタイミングがずれてきてイルミネーションとしておもしろい。これを手作りのツリーに巻き付けて楽しんでいた。
 5Vで駆動させるように組み、手元にあったACアダプターを活用していた。コンセントにアダプターを差し込んで動作させ、寝る前にコンセントから外す。これが結構面倒なのだ。イルミネーションを楽しみたいのだが、毎日世話をしなくてはならないのでは困る。そこで、毎日の手間を省き、自動で動作させるようコントローラーを作ることにした。
 Picマイコンを使うことにする。SSRを使ってAC100Vを制御するよりも、アダプターの5Vを制御した方が簡単だと考えた。Picの電源として5Vがそのまま使えるからである。Picによってリレーを操作し、イルミネーションの電源管理をすればいい。Picにその手順をプログラムすることにした。
 動作仕様 ?暗くなったら点灯する。 ?一定時間後に消灯する。 ?一瞬暗くなる(人が光を遮るなど)では動作しない。 ?毎日、同じように動作を繰り返す。 
 時計を使って同じ時間に点灯・消灯させることも可能だが、時計機能を正確にプログラムするのは難しい。暗くなったら点灯させるとするなら、Cdsを使って明るさを感知させればよい。暗くなったらonにする。そしてonから一定時間が経ったらoffにする。Cdsと抵抗で分圧した値を読み取れば明るさを判断でき動作を進めることができる。値を読み取るとき、1回だけの測定では一瞬光が遮られても誤動作をする虞がある。そこで、間隔を空けて10回測定を行い、7回以上暗かったら動作をさせることにした。電源がonになったらタイマーを動作させ、約4時間後にoffとする。
 ただこのままでは、約4時間後電源がoffになっても、まだ周りが暗かったときにはその暗さを感知してまたonになってしまう。一度動作をした後は翌日の夕方、また暗くなったら動作するようにしなければならない。これをプログラムでは明るくなったことをフラグとして判断させている。タイマーが終了したときフラグが立っていない場合は動作をさせない仕組みである。
 50行ほどの小さなプログラムで上記の動作をするようにできた。8ピンのPicに書き込み、外付け部品としては電源平滑用コンデンサー、Cds、分圧用抵抗、表示用Led、Led電流制限抵抗、そして5Vで動作するリレーの構成である。

窓際に置いたツリーにLedを並列にしたラインを巻き付け、このコントローラーで制御させている。仕事を終わって家に帰るとイルミネーションが瞬いている。夕食を終え一息つく頃になると消灯している。手間のかからないこの時期のおもちゃになった。
この製作についてはプログラムを含めてこちらで紹介している。