XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

MP3プレーヤー・キット

MP3プレーヤーキット

朝、窓を開けるとキンモクセイのよい香りが漂ってくる。街のあちらこちらで満開のようだ。あの小さな花からこれほどの香を発する力強さに感嘆する。
 白い茎と赤紫の爽やかな花が地面から直接顔を見せている。コルチカム・ウォーターリリーという花だそうだ。ほんのわずかな期間だけ、鮮やかな花がキノコのように顔を出しあたりを明るくしてくれる花である。「芽が出て、葉が出て、花が咲き・・・」という植物が成長する順番を無視するかのような突然の花の出現である。季節の移ろいを楽しませてくれる風景である。

 MP3プレーヤーキットというものを見つけた。組み立てに必要な一切を含んだキットだが、説明書などはなく、ネットのページに掲載された写真をみて組み立てられる人専用だそうだ。なんとも不親切なキットだが、普通の理解力があれば組み立てられるだろうと入手した。販売しているのは以前に「DSPラジオモジュール」を購入した、「ラジオ少年」で検索した店である。
 ネットで申し込みをすると数日でキットが送られてきた。ケースからビスまですべてが含まれた、思っていたよりも小さなキットである。メイン基板、コントロール基板からなり、メイン基板は組み立て済みだがコントロール基板はタクトスイッチ4個、LED表示モジュール、赤外線受光器を取り付け、メイン基板へのコネクタ配線をする必要がある。 ネットの写真を参考にすればおおよその取り付け位置はわかった。赤外線受光器の取り付けで迷ったが、平らになった面を基板に貼り付けるように(要するに飛び出した受光部分が手前)すればいいことがわかった。コネクタ配線はメイン基板に差し込んだ状態でコントロール基板を配置し、どのコードがどこに繋がるのかを確認した。基板のランドが結構狭いのでブリッジをしないように気を付けて半田付けする必要がある。
 コントロール基板の半田付けをしてしまえばほぼ完成だが、ケースに入れる前に動作テストをする。電源コネクタは2.1mmφ、外径5.5mmのもので中側が(+)になっている。6〜14VDC対応とのことなので、乾電池4本を接続することにする。電源を入れると表示が「Lod]と点灯した後「nod」となり、データがないことが示される。これでおおむね動作をしていることが確認できる。
 この装置はMP3フォーマットのデータを自動再生するもので、他の形式のファイルには対応していないようである。Windows Media Player10からこの形式でのファイル作成ができるようであり、フリーソフトでも他形式から変換できるソフトが入手できる。
 データ読み込み用としてSDスロットとUSBスロットが用意されている。3.5mmφのステレオジャックにAMPこ組み込まれたスピーカーを接続し、データを書き込んだSDカードを挿入、電源プラグを接続すると音楽が流れてきた。コントロール基板に向けてリモコンを操作すると、音量の増減や、曲の選択などが行える。
 動作が確認できたところでケースに収納するが、小さなケースであり慎重に行う必要がある。メイン基板をケースの溝に沿って挿入し、コネクタケーブルをメイン基板の上に乗るように折りたたんでコントロール基板を収納する。そして、コントロール基板のSWやLED表示モジュールをパネルの位置にしっかり合わせるようにしてビス止めする。その後、リアパネルを取り付け完成である。安価ながら自作の楽しみと音楽を楽しめる手頃なキットである。