XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

パラシュートコード

パラシュートコードのブレスレット

 もう少しで5月。交通機関や行楽地など連休の話題が出ているこの頃だが、気温が例年になく寒い。西日本では大荒れだという。週末毎に雨が続いていたが、今日も雨は降り出していないもののすっかり雲に覆われている。上着が必要な天候である。爽やかな天気が待ち遠しい。

 パラシュートコードというものを見つけた。細引きのような直径4〜5mmφほどのロープで、パラシュートに使われる強度を持ったものだという。ナイロンの繊維を束ねたものを7本集め、その周りにナイロンで編んだ外皮を被せたものである。切ってみると、普通のはさみではなかなか切り難く、電線を切るニッパーが必要であった。外皮の中からは細いテグスのようなナイロンの繊維の束が出てきて、素手で引きちぎることはとてもできない強さである。データーによるとこのパラシュートコードの引っ張り強度は250kgもあるそうだ。ナイロンであるので熱には弱く、ライターの炎で溶けてしまう。そのためコードの末端処理はライターの炎で炙ることで簡単にできるが、熱を持つ場所では使えない。逆に水には強く、タープを張ったり、洗濯物を干したり、ものが落ちたりしなうよう固定するなどの用途には使える。ただし「Not life line」とラベル表示があるように登山用具のザイルのような使い方はできない。
 アウトドアではこのような細紐が必要な場面がいろいろある。いつも身近にあると便利なものである。そこで調べてみるとこのコードを使ったさまざまな編み方が紹介されていた。編み込んでおけば小さくまとまり携行に便利である。
 コブラ編みという編み方を使ったブレスレットを作ってみた。自分の手首の太さにあわせて20cmのものを作る。コードを240cmほど用意し、バックルを取り付けて編んでいく。バックルは100円ショップのペット用首輪から取り出した。編み方はネットにたくさんの紹介動画があり教えてもらった。
 一目一目をきっちり締めながら編んでいくことで、しっかりとした形にすることができた。緩い編み方だと、使っていくうちに緩んで解けてしまう。一目毎に強く締めることがきれいに作るこつのようだ。慣れてしまえば10分もかからずできあがる。なかなかきれいなブレスレットである。
 コブラ編みは一目ずつ解かなければコードに戻らないが、キャタピラー編みという「引き解け結び」を連続した編み方だとコードの両端を引くことですぐにコードに戻すことができる。こちらの編み方だと2mのコードが10cm弱、5mの長さでも20cmほどの帯状にすることができる。リュックなどに付けておくのに便利である。
 非常用品の一つとしてこのコードが仲間入りである。 
 編み方の紹介pdf