XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

こどもの日

折り紙でカブト

 東京の天気はあいにく曇り。気温は昨日と比べればだいぶ低いものの寒いと言うほどではない。空一面に厚い雲が広がり、いつ雨粒が落ちてきてもおかしくない様子。
 こどもの日としては青空の中にこいのぼりがゆったりと泳いで欲しいのだが、今日の天気では致し方ない。五月の端午の節句としてはせめてもの慰めとして、柏餅をほおばって味覚を楽しむこととする。
 最近、歳のせいなのか涙腺が緩んでしまってしかたがない。被災地の子どもたちが、やっと卒業式を迎えたり、避難所になっている学校で入学式を行ったり、普段なら喜びでいっぱいのはずのこの時期、家族を亡くしたり家を失ったりという複雑な気持ちの中で式に臨んでいる姿を見ると涙が流れてしまう。
 この大震災で人々の感じ方・考え方ががらりと変わってしまった、大人でさえ大きな痛手を負ったのだから、子どもたちは理解を超える出来事に対してどう対処できるのだろうか。大人たちみんなが、子どもたちのこれからの成長をしっかり見守っていく必要がある。
 被災地を離れ全国に避難している方々も多いが、ふるさとへの思いを共有しながら心を一つにして日本全体として復興を進めていきたい。子どもたちには大きな輪の中で希望を持ってくれることを願いたい。
 
 本日、19:41から国際宇宙ステーション(ISS)がほぼ天頂を横切る形で通り過ぎるのが見えるようだ。この厚い雲が晴れれば見えるはずである。ISSは地上からの距離が東京=仙台程度の距離である。こんなに近い距離で地球の周りを高速で飛行している。地上から見るISSは点滅しない飛行機の明かりのようで静かに進んでいく。その明かりの中に人がいるということを考えるだけでも科学の未来にわくわくする気分である。ぜひ子どもたちにはわくわくする未来を持って欲しい。

 折り紙で兜を折った。「のぼうの城」で有名になった忍城を訪ねたとき教えてもらったものである。普通は平面的な直角三角形のような折り方だが、このカブトは立体的である。少し厚手の紙で折ると堂々として存在感が出てくる。このような造形を考えられるのも人のすばらしい力である。子どもたちの健やかな成長を祈ってしばらく飾っておきたい。