XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

PWMで「ほたるもどき」

shig552010-04-11

三月下旬のの卒業式の頃咲き出したサクラも、そろそろ終わりになってきた。淡い黄緑の葉が出てきて花びらが風に舞い、花柄が木々の下に赤い絨毯になっている。ソメイヨシノは見頃を過ぎたが、ヤマザクラの白い花と緑の葉がきれいである。
しだれ桜や八重桜も咲き始め、春が進んでいる。今年は開花から寒い気候が続き、本当に長い間花を楽しくことができた。これからさまざまな花が咲き始め、気温も高くなってくる。やっとコートが手放せそうである。
サクラの楽しみ方にはいろいろあるが、樹木全体が花に覆われ、いつもの景色が全く異なった華やかな雰囲気に変えてしまう。桜並木の下を散策して、こころ和んだものだ。花びらが散る風景もすてきだ。花吹雪を楽しめるのもこの時期ならではである。そして川面に流れる花びらは筋となっていろいろな模様を描いている。花筏というのだそうだが、川の表情が変わりいつまで眺めていても飽きない。最後にもう一つの楽しみ方は食である。花を塩漬けにしたサクラ湯はお祝い事に欠かせないが、お勧めはハチミツである。この時期に採取されるサクラのハチミツは味は濃厚で、香りがすばらしい。香りを楽しみながらトーストに付けて食べたり、ヨーグルトにかけることがお勧めである。

サクラの季節が過ぎ、初夏になるとホタルの季節である。淡い光がぼぉーと光り始め、すぅーっと消えていく蛍の光が庭にあったらすてきだと思う。カワニナを飼って流れを作らなければホタルを育てることは難しそうである。そこで電子的に「もどき」を作ってみることとする。
ホタルについて調べてみると、日本にはゲンジボタルやヘイケホタルなどがいるようで、ゲンジボタルは西日本と東日本で発光周期が異なっているようだ。またヘイケボタルの発光周期はゲンジボタルより短く断続的ななようである。
以前FCZ研究所の記事を参考にホタルもどきを作ったときには、コンデンサの充電・放電時間を使ってホタルの緩やかな発光を真似ていた。今回はPICのPWM機能を使ってプログラム上で対応してみる。
この機能を使うためにはPICにCCPという機能が搭載されていなくてはならない。探してみると12F683というPICに搭載されていることがわかった。このPICなら直接出力をLEDに繋ぐことができ、回路的に簡単にできる。
製作については私のホームページに紹介してあるので見ていただきたい。

ゲンジボタルやヘイケホタルの発光周期を模してプログラムすることも考えたが、イルミネーションと割り切り、イメージとしてホタルのような発光パターンをいろいろと取り入れることとする。発光時間を変えたり、徐々に光り始める速さを変えたり、光っていない時間を変えたり、光りの強さを変えたり、さまざまなパターンである。気まぐれな、いろいろな種類のホタルがいるという設定である。
CDSによって明るさを感知し、明るいうちは表示用のフラッシュ点灯を約9秒ごとに行い、暗くなってきたらさまざまな七パターンで光り出すというプログラムである。単四乾電池2本を電源としているが、PWM(パルス変調制御)で発光時間が短く、消費電流が少ないので結構長期間の動作が可能である。

庭の木の陰にこの装置を仕掛けて、ホタルもどきの発光を楽しみたいと思う。