XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

リンゴジャムを作る。

shig552009-11-24

勤労感謝の日、天気予報通りに朝方の雲が次第に取れていき、青空が見えてきた。陽射しと共に気温が上がり、ドライブ日和になってきたので、気になっていた「冬桜」を見に行くことにした。
群馬県藤岡市に鬼石(おにし)というところがある。ここの桜山には冬桜がたくさん植えられている。十月桜といわれるように、十月から十二月頃まで花が咲く桜である。神流川を挟んで埼玉県側にある城峯公園にも冬桜があり、昨年訪ねたことがあった。人づてに「鬼石の公園の方が規模が大きい」と聞いていたので、気になっていたのだ。
暖かい陽射しを浴び、時間が中途半端なので渋滞もなく順調な走りで桜山公園に着くことが出来た。しかし、ナビで調べたところよりもさらに遠く、山を延々と登っていく先に、この公園があった。山全体に冬桜が植えられており、紅葉やサザンカと共に花見を楽しむことができた。結構な人出で、普段は無料の駐車場も「協力金」という名の入園料を納め、入場の行列に並ぶ状態であった。
この公園でおもしろく感じたのは、ミカンとリンゴである。一つの山が公園になっていて、そのの周りには果樹園になっている。そこで栽培されているのがミカンとリンゴなのだ。ミカンというと暖かい地方、リンゴは寒い地方というイメージがあるのだが、その両方がここで栽培されている。

山での花見を堪能し、帰りの道筋でりんご園に立ち寄った。この果樹園では陽光という種類のリンゴが栽培されていた。陽光は群馬県で生まれ、1981年に登録された比較的新しい国産品種だそうだ。 果形は大玉で、果肉は白色でやや硬く、ほどよい酸味があり甘みとのバランスがとれている。他の品種と比べると酸味が少ない味である。鮮やかな赤い色だが、熟度が進むにつれ光沢のある鮮紅色となるようで、きれいなリンゴである。
大きなリンゴなのでとても一人では食べきれない大きさである。農園の方と話をしながらリンゴの食べ方が話題になり、よくジャムにしていると話をすると、「ジャム用なら傷があっても大丈夫だな」とおまけのリンゴをもらってしまった。鳥につつかれたような跡のあるリンゴと、枝に擦れたような跡のあるリンゴである。売るのには躊躇があるし捨てるにはもったいないリンゴをいただくことが出来たのである。
家に帰り、早速ジャム作りをした。リンゴの皮を剥くと、真っ白な果実で傷ついた皮の部分を少し厚めに剥けば、ジャムを作るにも、そのまま食べるにも何ら支障のないリンゴである。皮を剥き、薄くスライスをして火にかけた。果実自体が結構甘いので、砂糖を控えめにして焦げ付かないように煮ていく。最初は水分を出すために鍋に蓋をして弱火で煮ていく。水分が出て焦げ付かなくなったら蓋を取り、かき混ぜながらことことと煮込む。リンゴの甘い香りが立ち上ってくる。適当な堅さまで煮詰めて出来上がりである。
出来上がったジャムは甘さ控えめで香りのよい出来上がりであった。早速自家製のヨーグルトにかけて食べてみる。なかなかの味である。

偶然にリンゴを手に入れたのだが、新鮮な果物でジャムが作れるのはなんとも幸せを感じるひとときである。