XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

テレビ番組

shig552006-12-31

今日も東京地方は晴天。しかし日射しはあるものの気温は上がっていない。足下から冷えてくる寒さだ。冬を実感する。

晦日。テレビではどの局も特別番組で喧しい。最近はバラエティー形式の番組が多く、タレントと称する人たちの軽い賑わいで辟易することが多い。
おもしろい番組を見た。BSの局だったと思うが、散歩を扱った番組である。中国の西湖付近を歩いているのだが、場面の切り替えが少ないのだ。ずっと回し続けて、人の歩く速さで画面が動いていく。あたかも自分で歩いているような錯覚を感じる撮り方である。
そういえば、テレビを見ていて落ち着かなくなるのは、そのショットが大変に短く、次々に視点が変わるのが原因のようである。伝えるという機能から、撮影者の意図が画面構成を作っていくのだが、見る方としては人の見たもの、それもエキスとして映像を見せられることになる。何気なく見ているのではなく、伝えられるという立場で見ていることになる。当然、ゆったりした気分は味わえない。
この散歩の番組ではナレーターも画面に映る情景と対話しているかのように、自然な会話が出ていた。あえて説明するでもなく、自分が散歩しているときに出てくるような言葉なのだ。ほのぼのとした気分になって番組の世界に入ってしまった。
テレビジョン=Television=遠い像を見ることという意味を考えると、遠い景色や出来事をそのままに見る番組がもっと多くなっても良いように思う。ネット上にはLive-Cameraのようなサイトもたくさんあるが、テレビで見るほどの臨場感は乏しい。放送というメディアは「何かをやって見せてやる」ではない「ありのまま」を取り入れたら人の感覚に優しくなれるのではないか。
久しぶりに楽しい時間がもてたテレビ番組であった。

晦日、このブログを3月に書き始めて今回で100日目である。執筆の間隔は広がっているが倦まず弛まず、自分のペースで書いていきたいと思う。