XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

花火大会

shig552006-07-30

やっと夏が来たという一日になった。じりじりと照りつける日射し。日陰を求めたくなる。夜になってもクーラーがフル稼働。

昨晩は隅田川の花火大会。新作の花火が競い合っていた。型ものと言われる、夜空に絵を描くような打ち上げ花火が圧巻であった。真っ赤なバラが描かれるもの。花びらの一枚一枚の様子がよく表れていた。天使の羽。真っ白な羽が現れる。かわいい、ほのぼのとする花火である。豚の絵も描かれていた。方向によって見え方が変わってしまうのが残念。愛嬌のある顔である。
そのほか、長時間細かな光が発光し、夕焼けの情景を思わせるもの、ライトブルーの光でこれまでになかった色を楽しませてくれたもの。最初は大輪の花だが咲き終わった後、その先端が不規則に乱舞し、まったく異なった表情に変わるものなど、各煙火店の技術の競演であった。

打ち上げ花火は江戸時代からさまざまに工夫されてきた。海外の花火が柳と言われるものが主流なのに対して、日本の花火は大輪が美しい。同心円できれいに発光させるには丸薬をきちんと並べ割り薬により均等に放射させる内部の構造が決め手だそうだ。
いくつもの色の変化をさせるため、丸薬作りではさまざまな金属を含ませた火薬を変わり玉を作るように育てていく。どんな色が出るのか、どの程度まで広がるのか、光の持続時間は、などさまざまな要素を加味していくつもの丸薬が作られる。そして、それらを組み合わせ打ち上げ花火が作られる。打ち上げるための火薬、開らからせるための火薬も重要な要素だそうだ。
伝統技術として受け継がれてきている打ち上げ花火だが、技術はさらに進歩し、また、打ち上げ技術も進んでいる。打ち上げのタイミングは今ではほとんどオンラインで制御され、あらかじめくみ上げられたプログラム通りに打ち上げられる。夜空の劇場で演じられる色と光のページェントである。
化学だけでなくさまざまな技術が融合され、今年の花火大会も大いに盛り上がり楽しませてくれた。