XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

紙飛行機

shig552006-07-20

九州地方や信州などで大雨が降り、土砂災害が起きている。川が濁流となり堤防を削っていく。映像を見るだけで自然の力の大きさを感じさせる。崖崩れなどでたくさんの方が被害を受けているようだ。お見舞いの気持ちを禁じ得ない。

理科離れが喧伝されている。身の回りのものが便利になり、あえて手を加えずに使っても不自由しない。欲しいものがすぐ手に入るから、創意工夫やその構造や機構に関心が生まれないことにも原因がありそうだ。

しかし、物事を見る目をちょっと変えるだけでも、不思議さやおもしろさはたくさんあると思う。
先日紙飛行機の折り方のサイトを見つけた。昔よく遊んだことを思い出し、自分でも飛行機作りを楽しんだ。いろいろな折り方があるものだ。イカ飛行機、曲芸飛行機、コクピット付き飛行機、ただ紙を折るという単純な作業だけでできあがる。それが空気をとらえて、空中を滑っていく。
ほんのわずか、翼の部分の角度を変えるだけで飛び方がまるで違ってくる。機種をグンと上に上げたり、逆に下に落ちてしまうこともある。大きな円を描きながら飛ぶことも、直線的に飛んでいくこともある。それも、ごくわずかの翼面のそりの違いである。
ジェット機といわれる紙を鋭角になるように折っていくものはおもしろみがない。やり投げのように真っ直ぐ飛んでいくだけだからである。空気をとらえたという実感がない。翼に空気をとらえ、ふわふわと「飛んでいく」のがおもしろい。このような機体だと翼のそりをさまざまに工夫し、飛び方を楽しめる。材料が紙なので再現性に乏しいところはあるが、一回一回微調整をしながら飛行を予想するのは楽しいことである。

理科への興味ははこんな遊びの中から生まれてくるのではないだろうか。身近なことの中に不思議さを見いだし、試行錯誤をする。単純な素朴な遊びをもっと楽しみたいものである。