XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

お琴の演奏

shig552006-05-07

連休最終日、あいにくの天候。朝から厚い雲が全天を覆い、昼には雨が降り出す。相変わらず高速道の渋滞は続いているようだ。長い休みの最終日のせいか、一般道はあまり車の数は多くない。

お琴の演奏をきく機会があった。専門の演奏家によるものではなく、街の三曲連盟が日頃の練習の成果を聞かせてくれたものである。
爪が四角だったので生田流の方々だと思うが、4人の方が合奏を聴かせてくれた。最初は日本の童謡や唱歌で、自然と歌詞が浮かんでくるように、旋律が日本語の抑揚とぴったり合っている。さすが日本の楽器で日本の歌を演奏するのはよいものだと思った。

琴は「六段の調べ」などの曲が有名で、バックミュージックとして雰囲気を作る効果が大きいものと思っていたが、今日の演奏は洋装であまりかしこまらず、気軽な雰囲気の中で箏曲を楽しむことが出来た。

後半はアメリカの「峠の我が家」や「ケンタッキーホーム」など本来ならバンジョーで演奏する曲が披露された。テンポはゆっくりだが、割と違和感がない。同じ弦楽器なので音色も似ているからだとは思うが、すんなりと曲の中に入っていけた。ただ、バンジョーのキンキンした感じの高音部はさすがに出ず、穏やかな感じの曲になっていた。

その楽器から奏でられる音楽はやはり、その文化を多分に引きずっている。アメリカの曲はアメリカ文化を背景にした曲であり、日本の曲は日本の自然や風土を背景にした曲であることを感じる演奏であった。

コンサートホールでの演奏会ではなく、このよう演奏を聴くことが出来るのはすてきなことだと思う。生活の身近なところにこのような機会があると、あえて「邦楽を学校の授業に取り入れる」などと仰々しく言わなくても、自然と自分の暮らしに密着した音楽に親しむことが出来る。演奏する方たちにとっても、聴衆がいることで励みにもなることだろう。商業ベースではないこのような活動がもっともっと増えて欲しいと願う。