XRQ技研業務日誌

ものづくりを楽しんでいます。日々の暮らしの中に面白そうなものを探しながら

防犯ブザー

shig552006-04-18

朝からの青空。木々の緑が鮮やかで、草花も色とりどりに咲き誇っている。昼頃から気温がどんどん上がり、上着を脱いでの仕事になる。

最近は街で見かけるほとんどの子どもたちが、防犯ブザーをぶら下げている。自治体から配布されているものが多いようだ。それも、安価にするためか外国産のものが多い。
ときどき故障したと言って持ち込まれるものがあるが、故障箇所が決まっている。ハンダ付けの不良がほとんどである。熟練度の低い人が作業しているのだろうか。手ハンダで作業している基板である。芋ハンダに近いものもあり、温度管理が出来ていないようである。そのため、接触不良を起こし音が出ないと持ち込まれるものが多い。
また、逆にピンを抜いていないのに鳴ってしまうという症状のものもある。ピンジャックの部分はピンからの力が加わるためか、基板からはがれてしまうことが多い。そのため接触不良が起こり音が出てしまうのだ。
回路部分はほとんどIC化され、モールド処理されているので壊れることはほとんどない。それ以外の部品の取り付け部分でCやLのリード線が短く、十分にハンダが回り込んでいないものが多いのである。
多くの修理がハンダごてを当てるだけで終わってしまう。部品を動かしていると、ときどき音が出る症状から不良箇所を見つけ、その部分を再度ハンダ付けするのである。

国内で、いくつもの悲惨か事件があり、防犯について関心が高まった。そのため大量の注文が入りこれらの製品が作られたのだろう。品質管理も不十分なまま、子どもたちの手に渡っている。使用上の信頼性は不安なままである。
子どもに持たせ、安心を得ようとしている大人の側としては、せめて週に1回くらいはテストをしておかないと、子どもが使いたいときに動作しないことが起こってしまいそうである。

需要と供給の関係、費用対効果の関係、もの作りも一筋縄ではない。